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2019.03.22

「できた理由」を見つめる経営

更新日:2025年10月25日
※本記事は2019年に公開した内容を再構成し、2025年に加筆・更新しました。

目次

なぜ、達成できたのか?
経営計画とプロジェクト管理の共通点
成功要因を見つけ出すヒント
成功を仕組みに変える経営へ

経営計画には、3年の中期計画や5年を超える長期計画など、
さまざまなスパンがあります。

でも、社長として一番気になるのは、
やっぱり“この1年”──年間計画の達成状況ではないでしょうか。

今まさに実行中の計画の進み具合を確認したり、
期末に「今年はどうだったか」と振り返ったり。
経営者にとって計画の進捗確認は、日常の一部になっています。

なぜ、達成できたのか?

計画の進捗をチェックしたとき、
目標が未達であれば原因を探す。
これは当たり前のことです。

でも、目標を達成できたときにはどうしていますか?

「できた理由」も、きちんと見ていますか?

多くの会社では、
達成した瞬間に“次の目標”へ頭が切り替わります。
けれど、目標が達成できた理由の中には、
次の飛躍へのヒントが隠れていることが多いのです。

経営計画とプロジェクト管理の共通点

以前の記事で、
「失敗を未然に防ぐのがプロジェクト管理の最大の目的」とお伝えしました。

実は、経営計画の立案から実行までの流れも、
まさにプロジェクトそのものです。

  • 目的(=経営目標)を定め、
  • タスク(=具体的な施策)を決め、
  • 担当を割り当て、
  • 進捗を確認し、
  • 必要に応じて修正をかける。

この繰り返しこそが経営です。

未達を防ぐことが大切なのはもちろんですが、
もう一歩進んで「なぜ達成できたのか」を掘り下げることで、
組織はより強くなります。

成功要因を見つけ出すヒント

目標を達成できた背景には、
きっと何か“良い流れ”があったはずです。

それは偶然ではなく、
どこかに再現可能な仕組みが潜んでいることが多い。

たとえば──

  • 社員同士の連携が以前よりスムーズになった
  • 会議の進め方を変えたことで意思決定が早まった
  • 数値管理の方法を見直した
  • 一人ひとりの行動目標が明確になった

これらの「できた理由」を言語化し、
次の計画に組み込むことができれば、
“勝ちパターン”を組織として持つことができます。

それが、継続的に成長する会社の共通点です。

成功を仕組みに変える経営へ

経営は「一勝九敗」とよく言われます。
十回挑戦して九回失敗する。
けれど、一度の成功をどう活かすかで、その後の九回が変わってきます。

「できた理由」を分析し、
チームで共有し、
再現できる仕組みに変える。

それは、失敗から学ぶことと同じくらい重要です。

まとめ:次の成長は、成功の内側にある

目標を達成できた瞬間、
つい「次はもっと上を」と走り出したくなるものです。
けれど、その前に少し立ち止まって、
成功の要因を見つめる時間を持ってみてください。

そこには、数字以上の学びがあります。
組織の強み、チームの成熟、社員の成長。

成功は、次の成功への地図です。

挑戦を支えるのは、派手なスピードではなく確実さ。
そして、その確実さを育てるのは、
「なぜできたのか」を問い続ける姿勢なのかもしれません。