2019.03.29
経営理念とは、経営者の「世界の見え方」を伝える言葉
会社の現場を訪れるたびに感じるのが、経営の「土台」は理念にあるということです。
経営理念は、単なるスローガンではなく、経営者の“世界の見え方”を言葉にしたもの。
この記事では、有名企業の理念を例に、理念がどのように組織を動かす力を持っているのかを考えます。
目次
経営理念は会社の「土台」
有名企業の理念に見る“らしさ”
理念の共通点は「経営者の世界観」
理念が生きている会社・曖昧な会社
経営者が持つべき問い
経営理念は会社の「土台」
経営相談やプロジェクトでさまざまな会社を訪れる中で、
改めて感じるのは、会社の土台となるのは「経営理念」だということです。
経営理念を掲げている社長さんも多いでしょう。
“企業理念”、“社是”と呼ぶ会社もありますね。
いずれも、会社の存在理由や大切にする価値観を表す言葉です。
有名企業の理念に見る“らしさ”
有名企業の理念を見てみると、経営者の個性や価値観がはっきりと表れています。
◆ ZOZO
世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。
読むだけでワクワクするような開放的な世界観。
まさに創業者の価値観がそのまま息づいています。
◆ Amazon
地球上で最もお客様を大切にする企業
「地球上で」という圧倒的なスケール感。
カスタマーサポートの徹底ぶりにも、この理念が生きています。
◆ CoCo壱番屋(壱番屋の社是)
ニコニコ・キビキビ・ハキハキ
店舗に入った瞬間の空気感そのもの。
理念が従業員のふるまいにまで落ちているのが伝わります。
理念の共通点は「経営者の世界観」
こうして理念を並べてみると、共通点が見えてきます。
それは――
経営者の“世界の見え方”を、お客様・従業員・ステークホルダーに言葉で示している。
理念はキャッチコピーではありません。
会社が何を大切にし、どうありたいかという「判断の軸」です。
理念が生きている会社・曖昧な会社
これまで訪れた会社を見ていても、理念が生きている組織は意思決定が速く、
社員の行動が自然とそろっています。
逆に理念が曖昧な組織では、場面ごとに判断基準が揺らぎ、迷いが生まれやすい。
理念とは、経営者の世界観を共有するための最初の言葉なのです。
経営者が持つべき問い
だからこそ、経営者にはこんな問いが大切になります。
「誰に、どんな世界観を伝えたいのか?」
「その言葉は、あなた自身が本当に信じているものか?」
あなたの会社の経営理念は、
誰に、どんな価値観や姿勢を伝えようとしていますか?
そしてその言葉は、今のあなたの“世界の見え方”を確かに映していますか?
🪶まとめ
- 経営理念は会社の「判断の軸」
- 理念には経営者の世界観が表れる
- 理念が生きている組織は、意思決定と行動が速い
- 経営者自身の信じる言葉を理念として磨き続けよう
2019年:公開/2025年11月16日:加筆・再構成