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2019.09.28

足の短いものは足の短いお金で。

こんにちは。
社長の相談相手を仕事にしています、経営の専門家、伴走舎の牧野です。

会社の健康状態チェック3つの観点の「1.安全性」について、3つ目の「短期の安全性」についてです。

長期の安全性は、足の長い買い物を足の長いお金で買っているかどうかをチェックするものだと説明しました。短期の安全性は、足の短い支払いにどれだけ足の短いお金で準備しているかチェックするものになります。足の短い支払い(短期的な支払い義務)が滞ると、倒産の可能性もあるからです。

足の短い支払いとは、貸借対照表の右上、流動負債のことです。買掛金や未払いの費用、短期の借入金などですね。これらは支払い期限が早く(1年以内)やってきます。なので、現金や現金化しやすいものでいつでも支払えるように準備できていることが安全性に繋がります。

そのための指標が流動比率です。

流動比率
 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

200%以上が理想といわれていますが、100%以上は必要です。

支払能力をもっと厳格に見ようとするのが当座比率です。

当座比率

 = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100
 ※当座資産=現金・預金+受取手形+売掛金+有価証券

つまり棚卸資産(在庫)は売れなければ現金化できないので、それは除いて考えましょう、というのが当座比率です。

当座比率は100%以上が望まれます。

当座比率と流動比率の差が大きい場合(当座比率が悪くて、流動比率が良い)、在庫の過剰が原因と考えられますので、将来の資金繰りを悪化させる可能性が指摘されます。

さぁ、決算書を出してチェックしてみましょう。