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2020.05.25

マスクバブルから学ぶ

ひと箱数万円の値段がつくなど一時期は高額品となった使い捨ての不織布マスク。取得時価を超える価格での転売が禁止されたあとでも1枚あたり100円ほどの高値が続き、なかなか入荷せず、入荷してもすぐに売り切れるなどかなり入手困難な必需品となってしまいましたね。

でも、しばらくすると、いつも取り扱う品物とは違うけど海外の取引先を通じてマスクを入手できる輸入業者さんも出てきて、そうした輸入したマスクを薬局以外のお店でも1枚100円で見かけるようになり、そうしたお店がドンドン増えてきました。

国内のメーカーさんも懸命に増産し、異業種からもマスク製造に参入したりと努力した結果、薬局・スーパーでもだんだんと入手できるようになってきました。
それと並行して、布マスクを自分で作ったり購入したりで布マスクも普及し、好みの布マスクを楽しむようになるなど、布マスクも普及しましたね。
そうなると、仕入れても売りさばききれないので投げ売りもはじまって、現在では1枚あたり40円程度まで値段が下がってきているようです。「マスクバブル崩壊」なんて言葉も聞かれます。

それでも昨年までは1枚10円ぐらいで買えたのですから、まだまだ高いと思いますが。
それとも、かつてはデフレ価格で、現在が適度なインフレ価格なのでしょうか。

マスクを通して私たちは「インフレ」という経済現象を短期間にしかもはっきりと体験できたのではないでしょうか。

需要が供給よりも多いと(需要>供給)とインフレ
需要が供給よりも少ないと(需要<供給)とデフレ

モノの需要と供給で決まるものなんですね。

お金の供給量だけで動かせるものではなく、当然ながら「期待インフレ率」とかで動かせるものでもないんですよね。(たまには皮肉の一つも言わせてください)