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2020.06.16

山を選ぶよりパートナーを選ぶほうが難しい

本州の梅雨入りとともに梅雨明けした沖縄では毎日夏空が続いています。

先日日曜日の情熱大陸は登山家の平出和也さん。
未踏峰・未踏ルートにこだわる世界のトップクライマー。

この5年ほどの平出さんの相棒が、同じくトップクライマーの中島健郎さん。
パキスタンのシスパーレを新ルートで登頂に成功した功績で、二人は登山界のアカデミー賞ともいわれる「ピオレドール賞」を受賞しています。

二人はお互いをロープでつなぎ、命を預け合いながら山を登っていきます。
氷の壁から滑落したり、氷の裂け目に落ちてしまったとき、つながっているロープのおかげでまさに九死に一生を得たシーンも放送されていました。

中島健郎さんは言います。

(平出は)安心感があるんですよね。ロープを繋いでいて。
やっぱりお互い命をかけているんで。
山を選ぶよりパートナーを選ぶほうが、よっぽど大変だし、難しいことなんですよ。
ただ体力があって技術があって。それだけじゃ全然、山って登れないんですよ。

山を選ぶよりパートナーを選ぶほうが難しい。

これ、何か思い出しません?

本の一節をそのまま抜き出します。

偉大な企業への飛躍をもたらした経営者は、まずはじめにバスの目的地を決め、つぎに目的地までの旅をともにする人びとをバスに乗せる方法をとったわけではない。まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている。要するに、こう言ったのである。「このバスでどこに行くべきかは分からない。しかし、分かっていることもある。適切な人がバスに乗り、適切な人がそれぞれふさわしい席につき、不適切な人がバスから降りれば、素晴らしい場所に行く方法を決められるはずだ」

飛躍を導いた指導者は、三つの単純な真実を理解している。

第一に、「何をすべきか」ではなく「だれを選ぶか」からはじめれば、十キロほど走ったところで行く先を変えなければならなくなったとき、どうなるだろうか。当然、問題が起こる。だが、人びとがバスに乗ったのは同乗者が気に入ったからであれば、行く先を変えるのははるかに簡単だ。「このバスに乗ったのは、素晴らしい人たちが乗っているからだ。行く先を変える方がうまくいくんだったら、そうしよう」。

第二に、適切な人たちがバスに乗っているのであれば、動機付けの問題や管理の問題はほぼなくなる。適切な人材なら厳しく管理する必要はないし、やる気を引き出す必要もない。最高の実績を生み出そうとし、偉大なものを築き上げる動きにくわわろうとする意欲を各人がもっている。

第三に、不適切な人たちばかりであれば、正しい方向が分かり、正しい方針が分かっても、偉大な企業にはなれない。偉大な人材が揃っていなければ、偉大なビジョンがあっても意味はない。

コリンズ, ジェームズ (2001)『ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則』山岡洋一訳, 日経BP社 pp.66-67.

以前にもご紹介した本の一節ですが、経営書として古典的名著になりつつありますね。
そして「誰をバスに乗せるか」も経営の格言になりつつあります。

山に登るのも経営も、「何をする」よりも「誰とする」のほうが大切。