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2020.10.07

とどまってもダメ?進んでもダメ?

昨日10/6の日本経済新聞朝刊の第一面の隅っこに「北越コーポ、家庭紙参入」という見出しの記事がありました。製紙業界売上高5位レベルの北越コーポレーションが、ティッシュやトイレットペーパーなどの家庭紙に参入するそうです。

紙媒体の電子化が進み、印刷用紙の需要減少は加速しているのに対して、消費者の衛生意識の高まりや在宅勤務の普及も追い風となって家庭紙の生産は伸びているそうです。

北越コーポレーションは、主力事業が印刷用紙のようで、家庭紙へは新規参入となるようです。自社の事業構成の見直しということですね。

業界5位の北越コーポが新規に参入しても、シェアは3%と予想されており、同様に印刷用紙が主力の競合も参入してくる可能性もあります。トイレットペーパーやティッシュはスーパーの特売品の対象になりやすいですし、新規参入によって供給が増えれば価格競争に陥りやすいでしょう。

先細りする主力にとどまっても、新規に参入をしても、どちらを選んでも厳しい道が待っているのかもしれません。成熟産業の大企業にとってもコロナ禍での経営の舵取りは難しいものになっていますね。