2021.03.01
インフレを考える
昨日の新聞によれば、食品価格が世界的に高騰しているそうです。
原因としては異常気象もありますが、コロナ禍の移動制限で農業従事者が減少しているのも一因とのこと。日米欧では収穫などの人手の多くを外国人労働者に依存しているためだそうです。さらには、貿易自由化で世界的に食品の輸入依存度が上がっている傾向も背景にあるとか。
この新聞では、これらを「インフレ圧力」と称していました。
供給不足が食品のインフレを引き起こしているとうことです。
インフレは、需要が供給を上回る(需要>供給)ことで起きる現象ですので、経済全体としてはデフレ(需要<供給)であっても、このようにある品目で需給関係のバランスが崩れると局所的にはインフレということは起こりえます。
みなさんにとっても最近の身の回りのインフレ現象といえば、マスク。
昨年、世界的にマスクの需要が急激に跳ね上がり、供給のほとんどを輸入に依存していたため国内生産も間に合わず、連日報道される社会現象となるぐらいマスクが高騰しました。あれは、まさにインフレです。
逆に、布マスクも普及し始め不織布マスクの国内生産も始まって需要が落ち着いてくると、今度は輸入不織布マスクの在庫がダブつき、投げ売りされるようになりました。まさに、デフレです。
中小零細事業者にとって生産能力は限られていますから、自社製品に人気が出て需要が生産能力を上回れば、インフレになるでしょう。
「予約しても○ヶ月待ち」「開店前から行列」なんてよく聞きますよね。
ただ、設備投資をして増産しすぎたり他社も真似して参入することで需要を上回ったり、人気が一時的なもので需要が減少すれば、今度はデフレになります。
(高級食パンもそんな兆しが出てきていないですかね。)
経済も商売も、適度なインフレが一番いいのですが…
じゃぁ、どうすんのよ!
「他社がマネしにくい永く愛される商品やサービスを適正な価格で」が王道です。
それが難しいんだよ!
ですよね。でも、難しくても道はどこかに必ずあります。