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2021.06.04

「安心安全」の押し売り

テレビ、新聞を見ていると「安心安全な」という言葉が踊っています。
この「安全」と「安心」については以前にも書いたことがあります。
「安心」対「安全」

昨年までは「安全で安心な」とか「安心と安全を」というように、安心と安全をセットにはしているものの別物と捉えていた感じが残っていたのですが、最近では「安心安全な」という感じで一体化している印象を受けています。

「またまた重箱の隅をつつくような細かいことを」と思われるかもしれませんが、私は「安心安全な」と言われたときにちょっとした疑問を感じるからです。

前掲の過去記事で書いたように、
・安全:安全対策、安全基準など、提供側がコントロールできるもの
・安心:受け手側の心理なので、提供側がコントロールできないもの
です。

「安心安全な」ものを提供していると言われた場合、その「安心」とは
 「誰が、なぜ、安心と感じる」と思っているのだろうか
という疑問です。

これだけの安全対策をしているのだから、商品・サービスの「提供者側の私が」安心なのでしょうか。

それとも、

これだけやったのだから「お客さんは安心してくれるはず」の安心なのでしょうか。

どちらも事業者側・提供者側の勝手な思い込みのような気がしませんか?
ある種の「安心の押し売り」かもしれません。

商売をするならば「お客様はこの私たちの安全対策に安心してくれるだろうか?」という顧客目線で考えることが大切ではないかと。

新聞を読んでいてそんなことを感じました。


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