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2021.08.10

変わるか、終わるか

東京オリンピックが終わりましたね。
いくつもの感動シーンがありました。
私にとっては空手の形。
外国の選手も含め、試合前、試合後の
選手の振る舞いが素敵でした。

あなたにとって思い出に残るシーンは
何ですか?

東京オリンピックは終わりましたが、
2週間後に東京パラリンピックが
始まります。

伴走者が登場する陸上競技に
注目です。

突然ですが、
テニスプレイヤーの
ロジャー・フェデラー選手を
知っていますか?

ツアー通算111勝、グランドスラム20勝
というとんでもない選手です。
2018年には36歳で世界最年長の
世界ランキング1位も達成しています。

錦織圭選手が登場するはるか前の
2007年。ある日本の記者が
フェデラーにこんな質問をしました。

「なぜ日本のテニス界からは
 世界的な選手が出ないのか?」

この質問に対してフェデラーは
こう答えています。

「何を言うんだ君は?
 日本には国枝がいるじゃないか」

東京パラリンピックに出場する
車いすテニスの国枝慎吾選手のことです。

当時からリオパラリンピックあたりまでは
車いすテニス界では絶対王者とも言うべき
存在で、これまでにグランドスラムで
ダブルスと合わせて45回の優勝という
最多記録を持っています。

そんなスゴイ国枝選手ですが、
長年酷使した右肘を痛め、
2016年4月に手術をしたものの痛みは再発。
9月のリオパラリンピックに出場しましたが
準々決勝で敗退してしまいました。

その後も右肘の痛みが消えず、
国枝選手は大きな決断をします。

それは、フォームの改造。
肘が痛くならない打ち方への改造です。

これまで長い時間をかけて作り上げ、
素晴らしい結果を残しててきたフォームを
30歳を過ぎてから改造するのですから
大きなリスクを伴います。

国枝選手はこう語っています。

持ってたものも一度捨てて
新しい自分になろうというふうに決意して
もしかしたら自分のプレーも
おかしくなってしまうかもしれないっていう
恐れはあったんですけど
すべて変化をするという賭けに
全部賭けていったというふうには思いますね
どんどん進化するために
リスクを払っていこうと

アベレージ(平均的)なパフォーマンスしてたら
やられちゃうんで突き抜けないとダメですね

2017年は痛みを抱えながら、
痛くないフォームを探しながら、
そして、ツアーも続けながら
のフォーム改造でした。

その努力は実り、
2018年の全豪、全米を制し、
東京パラリンピックに出場します。