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2021.11.19

合理的だったはずなのに…

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大塚家具の元社長 大塚久美子さんは、

「いままでの大塚家具の
 ベッタベッタな人間関係じゃなく
 合理的なビジネス」

を目指したそうです(前回参照)。

父親の勝久さんと娘の久美子さんが
経営権を争った2015年3月の
大塚家具株主総会。

娘の経営計画か父の経営計画か、
株主総会最大の議案はどちらを取るか。

大塚家具の株式を多数保有する
投資ファンドや金融機関は、
久美子さんの計画を歓迎しました。

久美子さんは一橋大学で経済学を学び
自らも経営コンサルタントとして
コンサルティング会社を設立しています。

彼女が描く戦略が、
投資ファンドや金融機関の眼には
とても合理的に映ったのでしょう。

一方の父勝久さんの計画について
米国大手議決権行使助言会社(※)は

「説得力のある根拠に欠け、
 望ましい結果をもたらす
 合理的な可能性を示していない」

として娘の久美子さんの計画を推奨
しました。

※ 議決権行使助言会社とは、
株主総会の議案を分析して
賛否を機関投資家に助言する会社。

株主総会では、久美子さんの計画が
承認され、父勝久さんの計画は否決。
勝久さんは会社から完全に手を引き、
久美子さんの計画が実行されました。

その後の結果は、
前回ご紹介したとおり。
久美子さんの計画どおりには行かず、
遂に大塚家具はヤマダ電機に買収されて
しまいました。

どうしてこんなことに
なってしまったのでしょう?
経営計画は合理的だったはずなのに。

この続きはまた。


牧野でした。
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