2021.11.22
変えるか、続けるか
(前回の続きです)
現場から叩き上げの父大塚勝久さん。
一橋大学卒の経営コンサルタント
でもある娘久美子さん。
株主である投資ファンドや金融機関、
そして議決権行使助言会社までもが
父勝久さんの計画を合理性に欠ける
として評価しませんでした。
一方で彼らは、久美子さんの計画を
企業価値の向上にとって合理的だと
評価したため、父勝久さんは敗れ
大塚家具を去りました。
しかしながら、合理的とされた
久美子さんの計画は途中で頓挫し、
最後はヤマダ電機に買収されるという
残念な結末を招きました。
合理性に欠けるとされた勝久さんは、
匠大塚を創業し、従来の大塚家具の
やり方を守り続けて店舗を増やして
います。
久美子さんや投資ファンドなど
経営理論や経営分析のプロたちの
考えはこうです。
躍進するニトリやイケアに対し、
従来からのやり方を続けることを
問題視し、その対策として
大塚家具の経営戦略を大きく
変えることを合理的としました。
これに対し、創業以来現場から叩き
上げてきた勝久さんは、匠大塚でも
これまでの大塚家具の強みを活かす
ことを続けています。
問題点にフォーカスして変えるか、
強みにフォーカスして続けるか。
あなたはどちらにフォーカスしますか?
牧野でした。
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