2022.02.04
強みの強さ
ここ数年、毎年この時期になると、
ある商工会から事業計画策定の講座に
講師として呼ばれることが続いています。
座学のあとに宿題として事業計画書の
一部を書いてもらい、二週間後に宿題
で書いたことに対して参加者とみんなで
話し合うという2回に分ける構成で
今年度はやってみました。
参加者の中の一人に、工事関係のお仕事
の会社に勤めていて、近く独立を予定し
ている方がいたんです。
開業資金の融資を受けるべく、事業計画
の書き方を学ぶために参加されています。
この方は、ある分野の工事を専門にする
ことで起業しようとしているのですが、
計画書に書かれた自社の強みを拝見すると、
「この分野の工事を専門とする会社が少ない」
と書かれていました。
確かに参入企業が少なく、競争がない
のであれば、受注機会は多いでしょう。
私は気になって、その方に質問しました。
「その工事をできる技術を持つ会社が
少ないということなんですか?」
すると、返ってきた答えが、
「別の分野も同じ技術です。
この分野は工期が短いので、
みんなやりたがらないんです」
ということでした。
そこで、私から
「強みかもしれないですけど
強みじゃなくなる可能性も
ありますよね」
とお話すると、ご本人はキョトン
としています。
同じ技術をもっているけど、
みんなはそれをやりたがらない。
でもこの人はそれをやる気がある。
いまは強みといえるかもしれません。
でも、工事が少なくなってきて
その分野でもいいからやりたい
という人が増えてきたらどうでしょう?
もうそれは強みではなくなります。
そうした相対的なものではなく、
技術やノウハウなどのような
他の人たちとの絶対的な違いがなければ
強みとはいえなくなってしまうんです。
といったことを説明したら
理解いただけたようです。
さて、
あなたの会社の強みはどうですか?
牧野でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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