2022.02.07
同業の先輩からの的がズレたアドバイス
10年以上前のことですが、
観光施設の二代目社長になるべく勉強中
の役員さん(A氏)から意見を求められ
たことがあります。
ある先輩からアドバイスをもらったので
どう思うか、ということでした。
ある先輩とは、A氏と同じ観光業界の
コミュニティで先輩のB氏。
沖縄のとある観光施設の二代目社長です。
そちらの施設で行っている施策を、
「お前のところでもやったらいいよ」
とB先輩はA氏に勧めたそうなんです。
その内容を聞いて、私はブチ切れ気味。
A:やっぱりB先輩はさすがだなぁ。
そんなこと考えたことなかった。
目のつけどころが違うもん。
牧:どこがっ!ヽ(`Д´)ノ
A:えっ!?
ウチもやろうと思うんですよ。
牧:Bさんとこの施設は、
何を売ってるの?
A:あそこの施設のコンテンツとか
そこでの体験ですかね。
牧:だよね。
だから売上の大半は何?
A:メインが利用料。
それとおみやげでしょうね。
牧:では、君んとこの施設は、
何を売ってるの?
A:うちで作った商品がメイン。
あと、おみやげ。
でも、工場見学もありますし、
作る体験もやってますよ。
牧:売上の大半は?
A:うちで作った商品…です。
牧:体験の売上比率は?
A:1割もない、です…
牧:Bさんとこの客層は?
A:グループに家族連れ。
年齢層も幅広いです。
牧:そうだよね。
じゃ、君んとこは?
A:30代以上の女性がメイン…
牧:そうすると、Bさんのところと
君んとこのビジネスモデルは?
A:・・・全然違います。
牧:では、Bさんのアドバイスどおりに
したらどうなる?
A:たぶん・・・
お客さんが来なくなります。
牧:だよね。
同じ観光施設だから自分の施設と同じだ
とB先輩は思ったのでしょう。
でも両者はどちらも観光施設とはいえ、
売っているものが違う。
客層が違う。
売上構成も違う。
ならば、やるべきことは当然違う。
だからB先輩のアドバイスは
「的がハズレた」とまではいいませんが、
「的がズレてる」とは思います。
牧野でした。
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