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定義が変わった

定義が変わった

コロナ禍にあって、ほとんどの経営者さんが今後の自分の事業について苦慮されていることと思います。 先日、テレビ東京のワールドビジネスサテライトでコロナ時代でも繁盛している店の3つの共通点について特集していました。「3つのない」だそうです。 1. 都心一等地に出店し”ない”2. 購買意欲をあおら”ない”3. 個性的な商品を作ら”ない” 1. は、わかる気がしませんか? いま、コンビニも都心の店舗が苦戦しているそうです。人混みを避けるために公共交通機関を使わずクルマで買い物にでかけるため、駐車スペースに余裕のある郊外の店が選ばれるようです。 2. は、人との接触を避けたいがために、店員さんに接客されずに買い物ができる店が選ばれる傾向があるんだそうです。 3. は、店内の滞在時間を減らすため、あれこれ迷わずに必要なものをサッと選んでパパッと買ってサクッと店を出たい、というお客の心理の表れなんだそうです。2. とも関係していそうですね。 コロナ禍でもこの「3つのない」で業績を伸ばしているのが西松屋なんだそうです。ワークマンも好調な要因は西松屋と共通していそうですね。外食や日用品を扱うお店にとってもヒントがありそうです。 番組の中で専門家が解説していました。 時代は変わった。コロナによって定義が変わった。新しい時代の定義にどう合わせていくかに真剣に向き合えば、企業は伸びる。 言わずもがなの解説なのですが、実際に取り組むとなると難しい。でも、やらなければ生き残れない。「時代の変化」などと大げさに考えず、自分や身近な人たちの生活の変化を見つめてみるところから始めてみましょう。

多くは失敗する。でも、やらなきゃ死ぬだけ。

多くは失敗する。でも、やらなきゃ死ぬだけ。

いま、政府が重点を経済政策の中に、創業と事業承継の2つがあります。新しい事業が生まれることで経済の活力を生み出し、後継者の見つからない事業を存続させて雇用はもちろん技術、ノウハウ、ネットワークといった貴重な経営資産の消失を防ごうとするものです。 創業といえばスタートアップ。スタートアップといえば「デジタル」「イノベーション」といった言葉を連想される方も多いのではないでしょうか。 日本経済新聞の先月の記事を読んでいると、そのデジタル系のスタートアップにもコロナ禍で明暗が出ているようです。 医療分野で解禁されたオンライン診療。このオンライン診療を支えるシステムを提供するスタートアップの中には、導入施設が2000社に倍増した企業もあるそうです。 また、コロナ禍で浮き彫りになった行政のデジタル化の遅れ。電子申請システムを手がけるスタートアップでは、30近い自治体や政府機関に利用されているところも。 一方で、インバウンド向けの旅行アプリを事業にしているスタートアップは、逆風にさらされており、役員報酬の返上やオフィス退去による固定費の削減を図りつつ、4割を占める外国人社員の力を活かして翻訳に事業転換した企業があります。 イノベーションを生み出すべく創業したものの、コロナ禍でチャンスを掴んだ企業もあれば、逆風にさらされる企業もある。 でも、歩みを止めるわけにはいかないですよね。イノベーションに関する世界的権威とも言われる経営学者ヘンリー・チェスブロウは、 多くのイノベーションは失敗する。しかし、イノベーションをしない企業は死ぬだけだ。 と書いています。 コロナ禍で立ち止まってはいられません。みんな、もがくしかありません。

ネーミングの妙

ネーミングの妙

今日もアートコーポレーション名誉会長 寺田千代乃さんの「私の履歴書」(日本経済新聞)から。 オムロンの精密機器輸送に使っていたアルミボディーにペイントされた「OMRON」の文字をご主人のアイディアで同じ5文字の「引越専用車」に書き換えて引越事業を始めたそうです。 当初は寺田運輸の一部門として「寺田運輸引越センター」の名称で広告を出していましたが、引越の仕事が増え始め、運送とは違ったサービスも求められるため、切り離して別会社でやっていくことになり、社名を考えることになりました。 当時はまだ電話帳で業者を探す時代。電話帳で最初の方に載る社名を考えたそうです。調べてみると、掲載は五十音順でひらがなよりカタカナが先、文字より長音「ー」が先なことがわかり、「アー」で始まる社名にすることになりました。 その頃、アートフラワーの人気が出始めていた。「アートがいいんじゃない」「アート引越センターか」。こんなやり取りで社名が決まった。当時、カタカナの運送会社はほとんどなかったと思う。(日本経済新聞「私の履歴書」寺田千代乃(9)) 狙うべきは検索結果のトップ。紙とデジタルの違いはあれど、これは今も昔も変わらないです。 余談ですが…昔、社名を変える必要のあったある会社が、「AC」と略されていたライバル会社よりもABC順で前に出るため、まずはじめに英和辞書で「ab」からで始まる単語を探した、という命名エピソードを聞いたことがあります。

鉱脈を探り当てた!

鉱脈を探り当てた!

日本経済新聞朝刊の最終面にある「私の履歴書」。最近全然読まなくなっていましたが、先月の寺田千代乃さん(アートコーポレーション名誉会長)はじっくり読んでいました。やっぱりサラリーマンの階段を登って社長になった人や文化人よりも、創業者の履歴書はダイナミックですね。 鋼材問屋の配送部門から独立して夫婦で始めた運送業「寺田運輸」でしたが、頼みの鋼材問屋から「出ていけ」といわれ、その分の売上の穴を埋めるべく奔走していた寺田夫妻にオイルショックが襲います。 苦境にあえぐ中でも立石電機(現オムロン)の精密機器輸送を請け負っていたので、当時では運送会社でもあまり普及していなかったアルミ製の箱型の車(今ではこちらが一般的ですね)を保有していたそうです。 ある日、家族で国道を走っていると夕立が来て、歩道橋の下に止めたトラックが荷台の荷物にシートをかけていました。引越荷物のようで少し濡れてしまっているし、シートも汚いので「嫌やなあ」と寺田さんは思ったそうです。 自社が保有している箱車だったら雨でも荷物は濡れない。オムロンの仕事は平日限定で引っ越し依頼が多い週末はその箱車が使えるだろう、と思いついたのが「アート引越センター」の始まりです。 当時、引越し費用が家計を圧迫しているという新聞記事を見かけ、実際にどれくらいの引っ越しがあるのか、住民基本台帳人口移動報告という市町村をまたいだ人の移動を集計した政府統計をあたってみたそうです。 当時で年間800万人程度が移動していた。ここには同一市内を移動した人は含まれていない。「こんなに多くの人が引っ越しをしているんだ」。驚きとともに、何か鉱脈を探り当てたような気になった。(日本経済新聞「私の履歴書」寺田千代乃(9)) どこに鉱脈があるのかわかない。だから何かのきっかけが必要です。いつもセンサーを鋭く保っておきたいですね。

二冠

二冠

今日は、手抜きだろ!って言われてしまいそう…ですが、そのとおりですm(__)mでも、深いのでじっくり読んでみてください。 藤井聡太くんが史上最年少で二冠を達成したあと、師匠の杉本昌隆八段がインタビューに答えて、藤井くんについてこう語っています。 才能のある人、天才タイプの人っていうのはすごく器用なんじゃないかと昔、勝手に思っていたときがあるんですけど(藤井くんは)器用に立ち回ろうと全然していない。効率の良さを求めないから普通の言葉でいうと、地道な努力を積み重ねてきたから今があるのかなと思います。ただ、それを努力と感じさせない将棋に対する好奇心があるから、ずっと歩み続けて向き合えるのかなとも思います。本当に先を見ているんだなと。もっともっと目標は先にあるんだなと思いました。 どうです? 余計な解説は要りませんよね。