2019.11.07
とても危険な「××が正しいかで判断する」
前回は、英語民間試験導入見送りのニュースから「手段の目的化」についてご紹介し、それを防ぐ心構えとして、読者の神山さんがお勤めになっている会社(県内公共交通機関)のフィロソフィーから「何が正しいかで判断する」をご紹介しました。
さらに神山さんからは、その対義語を教えていただいています。それは、
「誰が正しいかで判断する」
みなさんも「危険だな」って感じますよね。
影響力のある人の発言に従うということですから、間違いを正すとか顧みることをしなくなります。
これが進むと、中小・小規模企業にありがちですが、従業員さんが「社長に怒られるかどうか」を判断基準にしてしまうんです。
経営者のみなさんは「うちの会社に限ってそんなことはない」と思っているかもしれませんが、こういうことが起きてる会社って、社長さん自身は気づいていないことがほとんどです。社長さんがいないところで従業員さん同士の会話に「これなら社長から怒られないだろう」とか「そんなんじゃ社長に怒られるぞ」なんてフレーズが出てきますので。
(業績が上がりもしなければ、下がりもしない停滞気味の会社さんに多いような気が…)
上に立つ人がどれだけ風通しのいい環境を作れるか、また反対意見をきちんと受け止める力があるかどうか、にかかっているんでしょうね。
この「誰が正しいかで判断する」は、実は会社のフィロソフィーにそのようなものはなく、神山さんご自身のご考案だそうです。素晴らしい!