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2020.07.08

技術者社長、職人社長の悩み

ここ数回にわたって社長さんの悩みで多い「現場に出続けるか、経営に専念するか」について書いてきました。

・社長なんだから社長業が優先。
・社長業は決めること。
・とりあえず現場から抜けちゃえ。

といった内容でした。

とはいえ、社長の代わりがきかないというケースももちろんあります。
それは、技術系や職人系の商売に多いようです。
社長が自身が長年の経験で身につけた、自分の技術を活かして始めたような場合です。

こうしたケースでは、社長がカンバン技術者やカンバン職人であることが多く、現場からなかなか抜けることができません。

となると、社長業のほうはどうするのか。

信頼できる人にやってもらうのが一つの解決方法です。
ホンダの本田宗一郎と藤沢武夫の関係が好例ですね。

でも「信頼できて経営をまかせらる人なんて、そんな簡単に見つかるわけないよ。見つけられてもウチのような中小・零細企業にはそれに見合うだけの給料なんて払えないから入社してくれないよ。」っていうのもわかります。

クライアントであるTEORI WORKS OKINAWA 代表の宮城麻里江さん。
彼女は経営者でもあり、和装ブランド「宮城麻里江」の織物職人でもあり、洋装ブランド「MARIKASI」のデザイナーでもあるため、彼女がものづくりの現場から離れるわけにはいきません。

そこで彼女が出した答えが、経営のことはすべて信頼できる人に聞く。

「私は、和服であっても洋服であっても、自分の作った服を気に入ってくれる人に着てもらいたくて工房を立ち上げたけど、経営のことは全然わからない。自分がやりたい服作りに集中したいから、わからない経営のことで不安になったり、自分で勉強したりする時間はもったいない。だったら専門家の牧野さんに全部聞いて教えてもらったほうが早いし、安心だから。」

なので、彼女はわからないことはもちろん、迷ったとき、困った時、不安な時など経営に関することはすべて私に相談します。

わからないことなら、その場で答えられるものは答えますし、持ち帰って調べたりもします。

迷ったのなら、知識と経験から判断材料を提供し、アドバイスし、どうすべきか一緒に考えます。

困ったのなら、状況を詳しく聞いて、原因を探り出し、解決策を二人で話し合います。

不安になったのなら、「大丈夫!」「できるよ!」「なんとかなる!」と励まします。

だから、彼女は、ものづくりに安心して打ち込めるようです。

TEORI WORKS OKINAWA 代表の宮城麻里江さんが登場するバックナンバーはこちら。

▼ 先行きが不安なときのアドバイス
▼ 最悪の状況への備え
▼ 社長がやるべき仕事

TEORI WORKS OKINAWA の和装ブランド「宮城麻里江」の 「宮城麻里江 Exhibition in Ginza」はたくさんのファンの皆さまにご来場いただき、昨日会期を満了しました。
本日8日(水)からは洋装ブランド「MARIKASI」で日本橋三越本店へ出展します。
本日は宮城麻里江 本人が店頭に立つ予定です。

▼「沖縄現代工芸展 開かれる沖縄の扉」
期間:7月8日(水)〜21日(火) 10:00〜19:00
場所:日本橋三越本店 本館5F スペース#5