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2021.10.15

優れたリーダーは「●●●」とは言わない。

かつて、コンサルティング会社に
入社してしばらくしたころ、
当時の上司から指摘されたことがあります。

※上司とはいえ、歳は私よりも下でした。
 年下であろうと優秀で素晴らしい人格の人が
 多く在籍する会社でしたので
 体育会育ちだった私も
  年齢に関係なく、
  尊敬すべき人は尊敬し
  教えを請うべき人には教えを乞う
 ということをここで学びました。
 − 余談でした。

「牧野さん、部下に調べさせていても
 お客の前では自分が調べた
 と言わなきゃダメですよ」

私はいつもお客に対して
「(部下の)○○君に調べてもらったところ」
と紹介して説明していたので
その点を指摘されたわけです。

この年下の当時の上司を
私は現在でもとても尊敬していますが
このアドバイスだけには
ついに従うことがありませんでした。

また後年、私が関わっていた
ある中小企業の社員さんから
こんな相談を受けたことがあります。

「会社は、私のことを
 どう評価しているのでしょうか」

この方は、現場の人たちからも社外からも
優秀な人材だと認められている人でした。
上司である部長さんからポンポンと
丸投げされる仕事を淡々とこなす
のみならず、自らも部長に提案して
自分で結果を出す人でした。

ところがこの部長さんといえば、
この社員さんが出した結果を
「すべては自分が一人でやった」
と普段から社内外に対して発言する人。

一方で社長さんも月に1回だけ、
それも午前中しか会社にいない。

部長さんはこの社長のご長男です。
父親である社長とは一緒に住んでおらず、
普段の生活でも、社長とはほとんど
顔を合わさないと言っていました。

ですから、部長さんから社長さんに対して
この社員さんの働きぶりは報告されていない
のではないかと私も感じていました。

私がこの会社と関わらなくなって
ずいぶんと経ちますが
この社員さんはその後退職され
別の舞台で活躍されているようです。

また、社長のあとを引き継いだのは
長男の部長さんではなく、
別の身内の人が社長に就いたと
地元の新聞で知りました。

ドラッカーは言います。

優れたリーダーは、「私」とはいわない。

ドラッカー「非営利組織の経営」

では、何というのか?

意識していわないのではない。
「私」を考えないのである。
いつも「われわれ」と考える。
チームを考える。

彼らは、自分の仕事が
チームを機能させることだ
ということを知っている。

同書

このあたり、
以前にも書いたことに通じますね。
「リーダーにとって最も重要な仕事」

さらに、

責任を引き受け、逃げることをしない。
成果は「われわれ」のものだとする。

同書

あなたは、
「私」ですか?
「われわれ」ですか?


牧野でした。
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