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道は一つじゃない

道は一つじゃない

先日の晩は、地元町議会の若手議員さんと二人で飲んでいました。話題はひたすら町の現状の問題点や将来について。気がつけば5時間が過ぎていました。 この議員さんとはこれまでお会いしたことは2回だけ。Facebookでつながって、この議員さんの投稿を見ていると、主にご高齢者や青少年向けの地域貢献活動を地道に続けているのがわかります。 誰も使っていなければ、トラック内の芝生で寝転がったり、ジョギングしたり、子どもたちが遊んだりできる陸上競技場があるのですが、ここをFC琉球のサブグランドとして整備する計画があります。 もちろん、グラウンドゴルフ場やちょっとした広場、ウォーキングコースも併設されるのですが、完成予想図を見るとこれまでトラックのあった場所にできる広い芝生のグランドは、高いフェンスで囲われていて「あれだけ広くて何もない芝生の空間を自分たちは奪われてしまうんだな」という思いがしました。 そんなことをこの議員さんとMessengerでやり取りしていたのですが、推進する立場の議員さんとしては文字のやり取りではなく「一緒に飲みましょう」となったわけです。 生まれて初めての議員さんとのサシ飲み。 私として伝えたかったのは、老朽化の激しい陸上競技場を町の単独予算で整備し直すのは難しく、何らかの事業費を引っ張ってくる必要があったのはわかります。だからハードの事は仕方がない。 一方で、  運用は町民のためにあってほしい と伝えました。 要するに、FC琉球が練習していないときであれば、いままでどおり、地域の住民が芝生のグランドでジョギングしたり、寝転がったり、子どもたちが遊べるようにしてほしい、ということです。 これには議員さんにも大賛成いただき、現在検討されている運用面の施策案などを聞かせてもらえました。 うん、道は一つじゃないですよね。

小さいから大きく稼げる

小さいから大きく稼げる

今日は11月11日。1年のうちで315日目(今年はうるう年なので、316日目)にあたり、今年もあと50日なんだそうです。今年やり残していること、あと50日で片付けましょう! 録画して貯めてしまった「がっちりマンデー!!」この週末に見ていました。「超せまい業界」みました? こういう超狭い業界でがっちりな会社って 会社の経営環境から生まれるマーケット会社の歴史が蓄積する知識・ノウハウ大手が進出しづらい参入障壁 が重なり合って生まれるじゃないですかね。 例えば典型的なのが番組で紹介された、富山の朝日印刷株式会社。医薬品パッケージの印刷で、シェア40%でトップの会社だと紹介されました。 医薬品のパッケージの表示は薬事法で定められた細かいルールがあり、これをちゃんと知っていなければなりません。朝日印刷は明治5年に創業し、富山の地場産業である家庭向け置き薬のパッケージ印刷を脈々と続け、全国に展開してきました。130年に及ぶ知識とノウハウの蓄積があります。 一方で、細かいルールを厳守しなければならないとなると、人材の育成はもちろん、製品チェックなど手間もかかります。また、シェア40%を握る朝日印刷の連結売上高は400億程度。医薬品パッケージ印刷のマーケット規模としては1000億もないでしょう。知識ノウハウの蓄積が必要で、手間がかかって、マーケットもそれほど大きくない、となれば大手は参入しにくいでしょう。 蓄えた知識やノウハウのある会社は、こういうマーケットを探したいものです。

データが突きつける真実

データが突きつける真実

経営管理部長をしていたサラリーマン時代、中途入社当時すでに使われていた販売・在庫管理システムは、システムの使い方や設定に問題があり、システムはあれども分析ができないという状態でした。 売上の分析ができるシステムとなるよう、運用ルールや設定を見直し、キチンとデータが溜まるようになって1年後、やっとまともに対前年比ができるようになったころ、売り場の責任者のこんな発言を耳にしました。 " お客の反応がニブイ " 気になった私は、ニブイと感じるのは何がニブイのか、そしてニブイというのはどれくらいかを訪ねたところ、明確な答えは返ってきませんでした。 そこで、その売場責任者が一番売れている思う商品を挙げてもらい調べたところ、その商品は確かに売れ筋トップ10には入っているものの中位にランクされ、売れ筋ナンバーワン商品とは販売個数、金額ともに桁が違いました。 このデータ、店内におかれた端末で従業員なら誰でも見ることができるデータです。 こうしたケース、経営コンサルタントとして開業してからもいくつも見てきました。もう、何を言いたいのかわかりますよね。 感覚ではなく、データを見て判断する。 データはあなたのすぐ近くにあります。

ひとつ、ひとつ

ひとつ、ひとつ

いま、創業100年を超える食品会社さんの経営改善に取り組まさせていただいています。 社長さん、社員さんとお話させていただいていると「ん・・・?」とか「えっ!?」と思ったり「マジっすか!?」とつい声に出してしまうことに出くわします。 100年も商売をつづけていると、昔からずっと続けてきたことや、古くからの取引先との関係で変えられなかったことがたくさん残っていて、それらが効率や生産性を下げています。歴史あるがゆえの宿命でしょうか。やらなきゃいけないことがあれもこれもと出てきます。社長さんも、私も、ウキャー、ってなりそうです。 でも、冷静になってみれば、優先度の高いものから一つ一つ片付けていくこれしか最短距離はないんですよね。

正義はホントに我にある?

正義はホントに我にある?

「正義は我にありっ!」は、ドラマ「下町ロケット」の主人公「佃航平」がよく使うセリフですね。 ドラマに出てきたような民事訴訟の場合、正義は自分にあると信じて戦わなければなりません。私も中小企業のサラリーマン時代、勤めていた会社が7千万円近い賠償金に加え、長年使い続けてお客様にも親しまれてきた商号・商品名の使用を止めるよう訴えられたことがあります。賠償金はなんとかなったとしても、創業以来四半世紀使い続けていた商号と商品名が使えなくなることは、商売ができなくなることを意味します。 この裁判を会社でたった一人の担当者として一手に引き受けていた私は、まさに「正義は我にあり」という心境で130を超える証拠書類や反論書類の作成をやり抜きました。 ただ、ふだんの商売や仕事において「正義は我にあり」は持ち込まない方がいいでしょう。 人が三人以上集まれば派閥ができる、と言われるくらい人の意見や考え方は千差万別です。 組織の中で新しいことを始めようとすれば、反対意見の持ち主はいるものです。「どうしてわからないんだ!」と怒ってみても仕方がありません。「正義は我にあり」で対応しても対立を深めるだけで、自分が少数派であれば逆に孤立してしまいます。どうしても必要なことであれば、時間をかけて粘り強く続けていれば、理解者が増えてくるでしょう。 「納得できるものができた」と自信をもって売り出した商品が全く売れず「どうしてこの商品の良さがわからないんだ!」とマーケットを恨んでも仕方がありません。商品の魅力の伝え方が間違っていたり、その商品を理解できる人のもとにまだ届いていないかもしれません。売り方、発信の仕方に工夫を重ねて商品を伝えて行く必要があるでしょう。 実は、私もつい、「正義は我にあり」のような対立を生む発言や行動をしてしまうことがあります。いやもう「あーっ、しまったー!」と後になって頭を抱えてまうことしきりです。 「伝わらないかぁ。どうやったら伝わるかなぁ。」 こんなふうに、ゆったり構えられるおおらかさを身につけたいものです。