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○点、○野、○座

○点、○野、○座

おとといは、地元商工会で経営計画のセミナーの講師をさせていただきました。受講者さんの中には、開店したころから十数年、ずっと牧野が髪を切ってもらっている理髪店のマスターも。だからなのかどうかわかりませんが、これまで何回もやっているこのセミナーの時間配分を完全に間違えてしまいました。 「様々な視点から物事を見なさい」「視野を広く持ちなさい」とは、仕事上の先輩から言われたことがみなさん一度はあると思います。 じゃぁ、これはどうです? 「視座」 30代の頃だったと思いますが、先輩から言われたのか、お客さんの役員さんからだったのか、はたまた何か本で読んだのか思い出せないですが、 「視座を高く持ちなさい」 というアドバイスはとても強く印象に残っています。 視点は、対象の周りをぐるっとまわるイメージ 視野は、自分が周りをぐるっと見渡すイメージ ここに、視座が加わると立体的になるんです。 「何度言ったらウチの社員はわかるんだっ!」ってストレスをためてる社長さん、いらっしゃいますよね。 これ、視座が違うのも一因だと思うんですよ。 社長の視座から見えるものが、いくら視点を変えたり視野を広くしたとしても、社員の視座のままでは見えない。 なんとなくわかります?

ジミなテーマ

ジミなテーマ

おとといの晩は、地元商工会青年部の勉強会で講師をさせていただきました。テーマは何でもいいとのことでしたので、牧野が選んだのは「粗利の重要性」。 毎月かかる固定費を払う原資は粗利です。1ヶ月の粗利が毎月の固定費より少なければ、その月は赤字になってしまいます。 じゃぁ、その粗利をどうやって確保するのか。 売上 − 売上原価 = 粗利粗利 − 販管費 = 利益 売上、売上原価、販管費の3つの要素それぞれについて、他の2つの要素を固定したままで変化(増減)した場合、どのような影響が出るのかをワークショップ形式で行い、失う利益を取り返す大変さを理解してもらいました。 過去にこのメルマガでもご説明しましたが、値引きによって失った粗利は、値引率の倍の比率で売上を伸ばさないと取り返せない、というのがわかったときが皆さんの表情からすると一番ショックを受けたようです。 今後さらに勉強会を開くかどうかについては、青年部の中で検討をされるようですが、もし依頼をされたら牧野としては、・粗利の重要性に引き続き、損益分岐点・会社の経営のクセを知るための経営指標の - 計算の仕方とその意味 - 良いのか悪いのかの判断 - 悪い場合の改善方法を予定していることをお伝えしました。 こうやって並べてみると、おとといのテーマも含め、このメルマガでは不人気だった内容ばかりです^^;

動機と理由

動機と理由

沖縄物産の販売を手がける株式会社琉球フロント沖縄の河野取締役から「エシカル消費」のお題をいただきました。 「倫理的な消費」という意味ですが、簡単に言えば、同じ商品を買うのであれば、環境に優しいとか、社会的な貢献につながる商品を購入しましょうという、ということです。「SDGs」と関連付けて説明されることも多いですね。 琉球フロント沖縄では、以前から販売していた「美ら豆」と「新垣カミ菓子店 ちんすこう」というの2つの商品を首里城復興支援商品としてパッケージを新たにして販売をはじめました。売上の一部を首里城の復興に役立ててもらおうというもので、寄附金額も集計して公表していくそうです。 購入することで首里城復興に貢献できますね。 沖縄ではよく目にする「35 Coffee」。牧野の地元に本社のある会社で、商工会の会員さんです。この会社は売上の3.5%でベビーサンゴを移植する活動を行っています。 こちらも、コーヒーを飲めばサンゴ再生に貢献できることになります。 なんでこんな話をしているかというと、商売の面から見ると「人がモノを買う理由づけは後」ということが説明したいんです。 たとえば、ノートパソコン。牧野は、仕事にどうしても必要です。であれば、必要な機能さえ満たしてくれれば、価格の安いもので構わないはずです。にもかかわらず、なぜ、牧野は MacBook Air を使っているのか。 はい、そうなんです。「スタバで仕事するときドヤ顔したい」というメチャクチャ不純な動機で買いました。スイマセンっm(__)m なのですが、お会計のとき「高いの買っちゃったなぁ」なんてちょっと反省しつつも、「経営コンサルタントなんだから、お客さんの前で広げても恥ずかしくないノートパソコンを使うべきだよね」なんていう理由をづけをしています。 ココ、です。エシカル消費と牧野の不純な購入動機を比較するのは、エシカル消費に対して大変失礼なのはわかっているのですが、人は動機があって商品を選ぶのですが、選んだあとに理由をつけているということがおわかりいただけるでしょうか。 数ある商品の中から「美ら豆」や「新垣カミ菓子店 ちんすこう」を選んで、「首里城の復興に古硯できるから」という理由づけ。数あるコーヒーの中から「35Coffee」を選んで、「サンゴの再生に貢献できる」という理由づけ。 商品を作る側の思いが純粋で強ければ、それだけ商品を買う人にとって強い理由づけになりえるのではないでしょうか。 またさらに言えば、エシカル消費は、理由づけの前の段階である動機そのものにさえなりえると思います。

道は一つじゃない

道は一つじゃない

先日の晩は、地元町議会の若手議員さんと二人で飲んでいました。話題はひたすら町の現状の問題点や将来について。気がつけば5時間が過ぎていました。 この議員さんとはこれまでお会いしたことは2回だけ。Facebookでつながって、この議員さんの投稿を見ていると、主にご高齢者や青少年向けの地域貢献活動を地道に続けているのがわかります。 誰も使っていなければ、トラック内の芝生で寝転がったり、ジョギングしたり、子どもたちが遊んだりできる陸上競技場があるのですが、ここをFC琉球のサブグランドとして整備する計画があります。 もちろん、グラウンドゴルフ場やちょっとした広場、ウォーキングコースも併設されるのですが、完成予想図を見るとこれまでトラックのあった場所にできる広い芝生のグランドは、高いフェンスで囲われていて「あれだけ広くて何もない芝生の空間を自分たちは奪われてしまうんだな」という思いがしました。 そんなことをこの議員さんとMessengerでやり取りしていたのですが、推進する立場の議員さんとしては文字のやり取りではなく「一緒に飲みましょう」となったわけです。 生まれて初めての議員さんとのサシ飲み。 私として伝えたかったのは、老朽化の激しい陸上競技場を町の単独予算で整備し直すのは難しく、何らかの事業費を引っ張ってくる必要があったのはわかります。だからハードの事は仕方がない。 一方で、  運用は町民のためにあってほしい と伝えました。 要するに、FC琉球が練習していないときであれば、いままでどおり、地域の住民が芝生のグランドでジョギングしたり、寝転がったり、子どもたちが遊べるようにしてほしい、ということです。 これには議員さんにも大賛成いただき、現在検討されている運用面の施策案などを聞かせてもらえました。 うん、道は一つじゃないですよね。

小さいから大きく稼げる

小さいから大きく稼げる

今日は11月11日。1年のうちで315日目(今年はうるう年なので、316日目)にあたり、今年もあと50日なんだそうです。今年やり残していること、あと50日で片付けましょう! 録画して貯めてしまった「がっちりマンデー!!」この週末に見ていました。「超せまい業界」みました? こういう超狭い業界でがっちりな会社って 会社の経営環境から生まれるマーケット会社の歴史が蓄積する知識・ノウハウ大手が進出しづらい参入障壁 が重なり合って生まれるじゃないですかね。 例えば典型的なのが番組で紹介された、富山の朝日印刷株式会社。医薬品パッケージの印刷で、シェア40%でトップの会社だと紹介されました。 医薬品のパッケージの表示は薬事法で定められた細かいルールがあり、これをちゃんと知っていなければなりません。朝日印刷は明治5年に創業し、富山の地場産業である家庭向け置き薬のパッケージ印刷を脈々と続け、全国に展開してきました。130年に及ぶ知識とノウハウの蓄積があります。 一方で、細かいルールを厳守しなければならないとなると、人材の育成はもちろん、製品チェックなど手間もかかります。また、シェア40%を握る朝日印刷の連結売上高は400億程度。医薬品パッケージ印刷のマーケット規模としては1000億もないでしょう。知識ノウハウの蓄積が必要で、手間がかかって、マーケットもそれほど大きくない、となれば大手は参入しにくいでしょう。 蓄えた知識やノウハウのある会社は、こういうマーケットを探したいものです。