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変えるか、続けるか

変えるか、続けるか

(前回の続きです) 現場から叩き上げの父大塚勝久さん。一橋大学卒の経営コンサルタントでもある娘久美子さん。 株主である投資ファンドや金融機関、そして議決権行使助言会社までもが父勝久さんの計画を合理性に欠けるとして評価しませんでした。 一方で彼らは、久美子さんの計画を企業価値の向上にとって合理的だと評価したため、父勝久さんは敗れ大塚家具を去りました。 しかしながら、合理的とされた久美子さんの計画は途中で頓挫し、最後はヤマダ電機に買収されるという残念な結末を招きました。 合理性に欠けるとされた勝久さんは、匠大塚を創業し、従来の大塚家具のやり方を守り続けて店舗を増やしています。 久美子さんや投資ファンドなど経営理論や経営分析のプロたちの考えはこうです。躍進するニトリやイケアに対し、従来からのやり方を続けることを問題視し、その対策として大塚家具の経営戦略を大きく変えることを合理的としました。 これに対し、創業以来現場から叩き上げてきた勝久さんは、匠大塚でもこれまでの大塚家具の強みを活かすことを続けています。 問題点にフォーカスして変えるか、強みにフォーカスして続けるか。 あなたはどちらにフォーカスしますか? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。 健康診断はどこか悪いところがないか探します。これは、どこかに隠れてるいいところを探します。 いいところを見つけて、新しい年を迎えませんか。 「強みを見つける経営診断」限定3社。申込期限は11月30日まで。 ▼ 詳細・申込https://banso-sha.jp/news/dgns/ 建具屋の息子、牧野がマスターですよ。 「二代目のための伴走Cafe」 二代目同士でお茶しませんか?私も会話に加わりますよ。 12月6日(月) 19:00-20:30オンライン開催(zoom)▼ 詳細・お申し込みhttps://banso-sha.jp/news/bcfa/

合理的だったはずなのに…

合理的だったはずなのに…

健康診断はどこか悪いところがないか探します。これは、どこかに隠れてるいいころを探します。 いいところを見つけて、新しい年を迎えませんか。 「強みを見つける経営診断」限定3社。申込期限は11月30日まで。 ▼ 詳細・申込https://banso-sha.jp/news/dgns/ 大塚家具の元社長 大塚久美子さんは、 「いままでの大塚家具の ベッタベッタな人間関係じゃなく 合理的なビジネス」 を目指したそうです(前回参照)。 父親の勝久さんと娘の久美子さんが経営権を争った2015年3月の大塚家具株主総会。 娘の経営計画か父の経営計画か、株主総会最大の議案はどちらを取るか。 大塚家具の株式を多数保有する投資ファンドや金融機関は、久美子さんの計画を歓迎しました。 久美子さんは一橋大学で経済学を学び自らも経営コンサルタントとしてコンサルティング会社を設立しています。 彼女が描く戦略が、投資ファンドや金融機関の眼にはとても合理的に映ったのでしょう。 一方の父勝久さんの計画について米国大手議決権行使助言会社(※)は 「説得力のある根拠に欠け、 望ましい結果をもたらす 合理的な可能性を示していない」 として娘の久美子さんの計画を推奨しました。 ※ 議決権行使助言会社とは、株主総会の議案を分析して賛否を機関投資家に助言する会社。 株主総会では、久美子さんの計画が承認され、父勝久さんの計画は否決。勝久さんは会社から完全に手を引き、久美子さんの計画が実行されました。 その後の結果は、前回ご紹介したとおり。久美子さんの計画どおりには行かず、遂に大塚家具はヤマダ電機に買収されてしまいました。 どうしてこんなことになってしまったのでしょう?経営計画は合理的だったはずなのに。 この続きはまた。 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。【無料メルマガ】をご登録ください。 小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン 「 あなたの経営にちょっとプラス」 ▼こちらで登録 https://banso-sha.jp/news/mag/

ベッタベッタか合理的か

ベッタベッタか合理的か

このメルマガでよく取り上げるTV番組「がっちりマンデー!!」先日のテーマは「かつて話題になったあの会社は今!?」 登場したのは「匠大塚」。 大塚家具の父と娘の対立。娘に会社を追われた父勝久さんが2015年に自分の資金で始めた会社です。 本店は大塚家具創業の地、春日部。東京ドームのグラウンド2個分ものフロア面積がある大規模な店舗。入店時から担当者がつきっきりで商品の説明をする販売方法は、従来の大塚家具と同じ。 今年新たに3つの店舗をオープンし合計6店舗を展開しています。 まずまず順調といっていいのでしょう。 一方、娘の久美子さんが経営の実権を握った後の大塚家具。 店舗を小さめにし、接客は控え、これまでよりも低い価格帯に戦略を移しました。逆に上の価格帯を狙いに来ていたニトリにポジションを寄せた感じです。お父さんの逆と言ってもいいかもしれません。 初年度は黒字だったものの、それ以降は赤字が続き経営難に。資本提携を重ねたものの、自力再建を断念して2019年、とうとうヤマダ電機に買収されました。 続投を許された久美子さんでしたが、結果を出せず、’20年の暮れに社長を退きました。 そして今年、大塚家具はヤマダ電機に完全子会社化され、上場廃止となっています。 経営方針の違いから対立した父と娘。父勝久さんが正しかったという結論が出たわけではありませんが、娘の久美子さんが目指した経営には、結論がでました。 番組の中で森永卓郎さんがこうようなことを語っています。 久美子さんと話をしたことがあるが、いままでの大塚家具のベッタベッタな人間関係じゃなく「合理的なビジネス」をしたいと言っていた。いまになってみると、そのベッタベッタな人間関係というのがビジネスとしてもすごく強いってこと。 ベッタベッタと合理的。さあ、あなたならどちらを選択します? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。【無料メルマガ】をご登録ください。 小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン 「 あなたの経営にちょっとプラス」 ▼こちらで登録 https://banso-sha.jp/news/mag/

ウサギとカメ、ついに3度めの対戦!?

ウサギとカメ、ついに3度めの対戦!?

置かれた状況が自分と同じくする人たちとのコミュニティ。 お互いに理解し、理解されやすい場は「受け入れられた」安堵感とともに「自分も負けてられない」ライバル心も芽生えます。 そんな二代目のための「場」です。https://banso-sha.jp/news/bcfa/ ウサギとカメ。前回は、ウサギから再戦を申し込まれたらどうする?でした。https://banso-sha.jp/blog/20211112/ ウサギがカメの提案を受け入れ、第2ラウンドは海での勝負となりました。 当然、カメが勝ったでしょう。 2連敗してしまってはウサギとしても面白くない。 そこで、ウサギからの提案です。 「陸と海で競争しました。 今度は空でやりましょう」 キター!ウサギとカメ、双方にとってこれまで経験のない土俵での勝負! 空を飛ぶための道具が必要ですね。 そのためには、アイディア、技術はもちろんネットワーク、資金力など、これまで培ってきた総合力が問われます。 でも、中小企業、特に小規模企業が未経験の土俵で勝負するなんて大丈夫なんでしょうか? カメはこう答えたかもしれません。  得意な海では、 やっぱり私が勝ちました。 陸でも勝てたのは、 あなたの油断があったからです。 そんなラッキーはもうありません。 空ですか? もう、ラッキーは期待できません。  得意な海に帰ります。 さようなら。 さあ、あなたがカメの立場だったら何と答えます? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。【無料メルマガ】をご登録ください。 小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン 「 あなたの経営にちょっとプラス」 ▼こちらで登録 https://banso-sha.jp/news/mag/

ウサギとカメの第2ラウンド

ウサギとカメの第2ラウンド

二代目のあなたがずっと一人で悩み続けないために。“二代目のための伴走Cafe”12月6日(月) 19:00-20:30▼ 詳細・申込https://banso-sha.jp/news/bcfa/ 今週月曜日には、ウサギとカメの話をしました。恐るべき競争相手 ウサギは、カメに勝つことだけを考えていた。 カメは、ゴールすることだけを考えていた。 でしたね。 この日、ある経営フォーラムに参加したところ、あの経営者さんと隣同士になりました。 私のメルマガをプリントアウトして持ち歩かれているあの方です。 「牧野さん、 今朝のメールもよかったねぇ。 あの続きがあってね。 ウサギとカメがもう1回 やることになったら、どうなる?」 おぉ〜!スゴイ問いですっ! この先を読むのをちょっと止めてしばらく考えてみませんか。あなたならどう答えます?経営者らしい答えは何でしょう? 今度は、ウサギも油断しないでしょう。先にゴールしてから昼寝してカメを待つことでしょう。 さぁ、どうする、カメ!? 「ハンデください」と言いますか? これがビジネスだったら、ハンデなんてありません。経営者のあなたなら、こんな答えは恥ずかしいですよね。 「陸ではもうやったから、 今度は海の中でやりましょう」と言いますか? 自分の得意な土俵で勝負する。ビジネスの鉄則ですね。経営者らしい答えですよね。 さて、あなたなら、ウサギに対して何と言いますか? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。【無料メルマガ】をご登録ください。 小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン 「 あなたの経営にちょっとプラス」 ▼こちらで登録 https://banso-sha.jp/news/mag/