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日本はまだいけるか?

日本はまだいけるか?

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」というタイトルの本が1979年にアメリカで出版されたことがありました。かつての日本は世界から驚異の目で見られるくらい経済成長を遂げた国だったことを示す象徴的な出来事です。 ですが、これまでにも書いてきたように日本は成長を止めてしまい、そして貧しくなりました。 日本は経済成長してない国日本は安くなった?貧しくなった? 内閣府によれば、世界のGDPに占める日本の割合は、 1980年 9.8% 1995年 17.6% 2018年 5.7% 2030年 4.4%(予想)と縮小していて、世界における日本の立場はどんどん弱くなっていくのではないかと危惧されます。 ここでもう一つ、注意したいデータが。 それは、就業者一人あたり労働生産性。 日本生産性本部によれば、先進国クラブとも呼ばれるOECDに加盟する38カ国中、日本は28位(2020年)。 過去に遡ると、 1970年 20位 1980年 20位 1990年 16位 2000年 20位 2010年 21位 2020年 28位となっており、ずっと20位くらいが続いてきて、ここにきて30位くらいへの下降が始まってるんです。 順位ではなく、実際の数値で比較すると、日本の生産性はトップのアイルランドの約4割しかなく、3位のアメリカの半分くらい。 それくらい日本の生産性は低い。 おいおい、さらに暗いデータかよ、って思うでしょ。 そうじゃないんです。 ジャパン・アズ・ナンバーワンのころでさえ、20位くらいだった生産性。これをアメリカ並みに引き上げたら日本はどうなっちゃうの? ちょっとワクワクしません? まだまだ、日本、いけるかも、って。 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。 【メルマガ】をご登録ください。小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン「 あなたの経営にちょっとプラス」▼ こちらから登録https://banso-sha.jp/news/mag/

DXなんて、いらない

DXなんて、いらない

国内トップクラスのビジネススクールで教壇に立ち、自らも中小企業向けのコンサルティングの現場にいる方とお話させていただいたのですが 「DX」なんてのは、企業の購買意欲を掻き立てるためにITメーカーが流行らせているだけのただの流行語。そんなのに俺は乗らない。中小企業は手を出さずに、イノベーションなんてものはお金のある大企業に買わせておけばいい。 のだそうです。 確かに。 新しい用語が出てくるたびに、「うちの会社もついていかなきゃ」って思っちゃいますよね。 ですが、IT を ICT と呼ぶようになったけど定着しないので DX が出てきたという感じがしないでもありません。 ICT も DX もその用語の説明となるとものすごく抽象的ですよね。 ITメーカーさんが打ち出す「DXソリューション」ホームページやパンフレットに書かれている説明って、ふわふわと抽象的でカタカナ語がやたらと並んでいてよくわからないって感じている方も多いと思います。 こうしたITメーカーのフワフワ説明も歴史が長く、コンサルティング会社時代の上司が こういうのを読むとヘドが出る と酷評していました。 もう25年以上になりますでしょうか。私もずっと企業さんのシステム導入と導入後の運用について、お手伝いやアドバイスをしてきました。 その経験から、私も思います。中小零細企業にDXは不要!(キャー、言っちゃったぁ) あなたはDXに乗ろうとしてませんか? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。 【メルマガ】をご登録ください。小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン「 あなたの経営にちょっとプラス」▼ こちらから登録https://banso-sha.jp/news/mag/

本当の失敗とは。

本当の失敗とは。

栗城史多(くりきのぶかず)さん。登山家。 2004年22歳、マッキンリー登頂を皮切りに各大陸最高峰の山々の登頂に次々と成功していきます。 しかし2010年頃からの8000m級の山々へのアタックは、途中で下山することが多くなります。 エベレストにも8回トライしましたが、一度もエベレストの山頂に立つことなく2018年35歳のとき、8回目の下山途中で亡くなりました。 栗城さんがこんな言葉を残しています。 私がエベレストを登頂できずに下山して帰ってくると、周りからは「失敗した」って言われるんです。でもそれはちょっと違います。成功の反対は失敗ではなく、本当の失敗とは「何もしないこと」です。私は山登りを通して、挑戦し続けていく先に必ず登頂や成功があるのだと確信しています。 あなたは、「本当の失敗」はしていませんよね? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。 【メルマガ】をご登録ください。小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン「 あなたの経営にちょっとプラス」▼ こちらから登録https://banso-sha.jp/news/mag/

同業の先輩からの的がズレたアドバイス

同業の先輩からの的がズレたアドバイス

10年以上前のことですが、観光施設の二代目社長になるべく勉強中の役員さん(A氏)から意見を求められたことがあります。 ある先輩からアドバイスをもらったのでどう思うか、ということでした。 ある先輩とは、A氏と同じ観光業界のコミュニティで先輩のB氏。沖縄のとある観光施設の二代目社長です。 そちらの施設で行っている施策を、「お前のところでもやったらいいよ」とB先輩はA氏に勧めたそうなんです。 その内容を聞いて、私はブチ切れ気味。 A:やっぱりB先輩はさすがだなぁ。  そんなこと考えたことなかった。  目のつけどころが違うもん。牧:どこがっ!ヽ(`Д´)ノA:えっ!?  ウチもやろうと思うんですよ。牧:Bさんとこの施設は、  何を売ってるの?A:あそこの施設のコンテンツとか  そこでの体験ですかね。牧:だよね。  だから売上の大半は何?A:メインが利用料。  それとおみやげでしょうね。牧:では、君んとこの施設は、  何を売ってるの?A:うちで作った商品がメイン。  あと、おみやげ。  でも、工場見学もありますし、  作る体験もやってますよ。牧:売上の大半は?A:うちで作った商品…です。牧:体験の売上比率は?A:1割もない、です…牧:Bさんとこの客層は?A:グループに家族連れ。  年齢層も幅広いです。牧:そうだよね。  じゃ、君んとこは?A:30代以上の女性がメイン…牧:そうすると、Bさんのところと  君んとこのビジネスモデルは?A:・・・全然違います。牧:では、Bさんのアドバイスどおりに  したらどうなる?A:たぶん・・・  お客さんが来なくなります。牧:だよね。 同じ観光施設だから自分の施設と同じだとB先輩は思ったのでしょう。 でも両者はどちらも観光施設とはいえ、売っているものが違う。客層が違う。売上構成も違う。 ならば、やるべきことは当然違う。 だからB先輩のアドバイスは「的がハズレた」とまではいいませんが、「的がズレてる」とは思います。 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。 【メルマガ】をご登録ください。小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン「 あなたの経営にちょっとプラス」▼ こちらから登録https://banso-sha.jp/news/mag/

強みの強さ

強みの強さ

ここ数年、毎年この時期になると、ある商工会から事業計画策定の講座に講師として呼ばれることが続いています。 座学のあとに宿題として事業計画書の一部を書いてもらい、二週間後に宿題で書いたことに対して参加者とみんなで話し合うという2回に分ける構成で今年度はやってみました。 参加者の中の一人に、工事関係のお仕事の会社に勤めていて、近く独立を予定している方がいたんです。 開業資金の融資を受けるべく、事業計画の書き方を学ぶために参加されています。 この方は、ある分野の工事を専門にすることで起業しようとしているのですが、計画書に書かれた自社の強みを拝見すると、 「この分野の工事を専門とする会社が少ない」 と書かれていました。 確かに参入企業が少なく、競争がないのであれば、受注機会は多いでしょう。 私は気になって、その方に質問しました。 「その工事をできる技術を持つ会社が 少ないということなんですか?」 すると、返ってきた答えが、 「別の分野も同じ技術です。 この分野は工期が短いので、 みんなやりたがらないんです」 ということでした。そこで、私から 「強みかもしれないですけど 強みじゃなくなる可能性も ありますよね」 とお話すると、ご本人はキョトンとしています。 同じ技術をもっているけど、みんなはそれをやりたがらない。でもこの人はそれをやる気がある。 いまは強みといえるかもしれません。 でも、工事が少なくなってきてその分野でもいいからやりたいという人が増えてきたらどうでしょう? もうそれは強みではなくなります。 そうした相対的なものではなく、技術やノウハウなどのような他の人たちとの絶対的な違いがなければ強みとはいえなくなってしまうんです。 といったことを説明したら理解いただけたようです。 さて、あなたの会社の強みはどうですか? 牧野でした。最後までお読みいただきありがとうございます。 【メルマガ】をご登録ください。小さな会社のこだわる社長のためのメールマガジン「 あなたの経営にちょっとプラス」▼ こちらから登録https://banso-sha.jp/news/mag/