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人間は、進歩か退歩かのいずれか。その中間は無い。

人間は、進歩か退歩かのいずれか。その中間は無い。

人間の脳は変化を嫌い、現状を維持を好むと言われています。 ストレスの社会心理学的方法である社会的再適応評価尺度(ライフイベント法)では、人生に起こるイベントのストレス度を0〜100点で評価しています(100が一番ストレス度が高い)。 それによりますと、離婚は73点とストレスが高いのは想像つきますよね。でも、幸せの絶頂ともいえる結婚が50点と高く、解雇・失業の47点と同じレベルなんですよ。他にも、個人的な輝かしい成功 28点、休暇 13点、クリスマス 12点 のようにポジティブなイベントも人間にとってはストレスのようです。 これほどまでに人間は現状を維持したがるんですね。 では、人間にとって現状維持が好ましいものなのかどうかというと、哲学者の森信三がこんな言葉を残しています。 人間は、進歩か退歩かのいずれかであって、 その中間は無い。現状維持と思うのは、実は退歩している証拠である。 となれば、小さな会社の社長は進歩を選択する以外ありませんね。

経営と思想

経営と思想

何年か前のことです。 人口1,000人ほどの沖縄の小さな島で、「離島の資本主義」を持論に奮闘されている社長さんがいます。もうすぐ70歳を迎えようというお歳です。経済産業省から「はばたく中小企業・小規模事業者300社」にも選ばれました。 この島へは日帰りができず、一泊しなければなりません。泊まれば島に数軒しかない居酒屋の一つで、その社長さんと二人で飲むのがこの離島出張中の密かな私の楽しみでした。また、社長さんが仕事で本島へやって来て泊まるときなんかも、会食の予定がキャンセルされたときなど、代打としてお声がかかります。 飲みながらこの社長さんが何度も口にしていたのが 牧野さん、仕事には思想がなければダメだよ、思想。牧野さんの思想は何? でした。 「普通にあるものがない」という離島の厳しい経営環境で、小さな企業がどうやって生き延びていけばいいのか悪戦苦闘しながら模索してきたこの社長さんの経営には、民俗学に造詣が深いことも相まって、なんというか思想性を感じていました。 そうした経営の中から生まれたであろう「離島の資本主義」にもそれを感じていた私は、事業や経営といったところから離れた人生論的な問いかけかと思っていたんです。 その社長さんと飲むときはノートにメモしながら飲んでいたので、「思想」と大きく書いてグルグルと○で囲ったのですが、そのノートもどこへ行ったのか。 ところが、昨日の新聞のコラムに、本田宗一郎さんのこんな言葉が掲載されていました。 社の連中に話をするのはみな、技術の基礎になっている思想についてである。すぐに陳腐化してしまう技術はあくまで末端のことであり、思想こそ技術を生む母体だ。 社員から「オヤジ」と呼ばれ、作業服姿の似合う「技術屋」のイメージが強い方なので、意外でした。 「思想」とは今なら・パーパス(存在意義)・ミッション(使命)・ストーリー(物語)に相当するだろう、とコラムの執筆者は解説しています。 あの社長が私に問いかけていたのは、こういうことだったんでしょうかね。

仕事の引き継ぎにとって大切なこと

仕事の引き継ぎにとって大切なこと

設立して10年、20年と経過した会社には、昔から引き継がれてきている仕事がたくさんありませんか? ・退職した人から引き継いだ仕事・前任者から引き継いだ仕事 といったものです。心当たりありますよね。 でも、その仕事がなぜ存在するのか理由を説明できますか?その仕事の目的といってもいいでしょう。 そして、その仕事、いまでも必要なものですか? 創業20年を超える沖縄県内の小売業さん。POSレジを導入して売り場業務の効率を高めていました。でも、なぜか閉店後のレジ締めにとても時間がかかってる。そのために毎日毎日、売り場の全員が残業することに。 レジ締めの業務を分析してみると、その原因は、たった一つの集計項目のために30分も費やしていたためだと判明しました。 その項目とは、創業当初から20年以上も続いている集計項目。それだけがPOSレジでは集計されず、電卓をたたいて集計していたんです。 なぜ、その集計項目が必要なのか。その理由を探っていくと... 先代の経営者が、創業後しばらくして集計を命じて毎日報告させていた項目だそうです。しかし、その後の経営環境の変化で必要性がどんどん薄れ....二代目にバトンタッチされた現在では、完全に不要な項目だとわかりました。 すぐに二代目から先代に対してお伺いを立ててもらい、即日その項目の集計業務は廃止となりました。 おかげで毎日のレジ締めが早く終わり、従業員のみなさんも残業をせずに早く帰れることに。 社歴の長い会社の社長さん、特に先代から経営のバトンタッチを済ませている社長さんは、昔から続いている仕事が現在も必要かどうかチェックしてみてはどうでしょう。 さらに、仕事を引き継ぐときは、その仕事が必要な理由、目的についても引き継ぐことをオススメします。

現場重視が生み出す風土とは?

現場重視が生み出す風土とは?

沖縄は先週の終わりに梅雨が開けて、夏らしい天気になってきました。海からの気持ちいい風が部屋の中を吹き抜けていきます。はやく入道雲が見たいですね。 先週といえば、三菱電機の不祥事がまた明るみに出ました。今回の不適切検査はもう35年以上続く組織的な行為だそうです。不適切検査や品質問題が度重なる様は、風土と言われても仕方がないものでしょう。 組織的な隠蔽を生み出す企業風土が生まれる背景については、ここでも何度かご紹介してきました。 ところが三菱電機のケースついて新聞の報道を読んでいると、事業部門が強い権限を持ち経営トップの目が行き届かない、ということが原因に挙げられています。 三菱電機は、原子力発電などの重電からエレベーターなどのビルシステム、数値制御装置などの産業用、情報通信システム、半導体、さらには家電製品まで幅広く手掛ける総合電機メーカーです。 あまりにも幅が広すぎて経営トップの目が行き届かないということでしょうか。それぞれの技術が違いすぎて専門性が高く、縦割りを生み、それが事業部の権限を強めてしまったのでしょうか。 財閥のような巨大企業のことだから中小企業の私達には関係ない、なんて思わないでください。 中小企業といえども技術者や現場の意見が強すぎる会社も気をつけたほうがいいのではないでしょうか。「オレは技術のことはよくわからん。あいつらに任せてる」と、ずっと営業で会社を引っ張ってきた社長さん。「父が創業したときから長年会社を支えてくれた職人さんたちだから」と自分よりはるかに年上の技術者さんたちが現役で支える会社の二代目社長さん。 これからもそうした風土を続けますか?技術者への信頼や会社への貢献度とガバナンスは別の話だと思います。

社長の一挙一投足に潜むリスク

社長の一挙一投足に潜むリスク

業者さんへの態度で損をしかねませんよ。社員の業者さんへの態度は、会社の風土ですよ。なんてことを2回にわたって書いてきました。 では、社風っていうのはどうやって作られるんでしょう? オックスフォード大学のチャールズ・オライリー教授がは、組織文化についての数多くの研究で論じられていることを整理して、こう述べています。 組織文化は、主に上級幹部が持っている価値観と行動を反映している これは「会社の風土は、会社の幹部が持っている価値観と行動を反映している」と読み替えることができるでしょう。 会社の幹部が決める経営方針、事業計画、社内規範、幹部が行う経営判断、社員への指示、幹部たちの発言、行い、態度、といったものが会社の風土になって行くようです。 経営幹部といっても中小企業となると、ほとんど社長一人で物事を決めているのではないでしょうか。 ではれば、社長の一挙一投足が会社の社風になっていくといってもいいですね。 ★ チャールズ・オライリー教授の先ほどの分析には続きがあります。 組織文化は、企業の業績を決定する重要な一因となる だそうです。社長の一挙一投足は、会社の風土になり、会社の風土は、業績を決定する重要な一因です。 つまり、社長の一挙一投足は、業績に影響しますよ。