2021.02.16
来店の目的は?
コロナ禍の中、テレワークの推進・普及とともに飲食業、特に居酒屋さんは大打撃を受けていて、それは大手チェーンも例外ではありません。 居酒屋チェーンの和民は生き残りの手段として、全国の店舗のうち3割を焼肉屋さんに転換する方針だと、昨年末に放送されたテレビ番組で紹介されていました。 焼肉屋さんへ転換した1号店では、月の売上が居酒屋の時の3倍ほどになり、平日の夜だというのに家族連れで満席になっている様子を見て、渡邉美樹会長がこう語っています。 平日に家族が来るのがありがたいですね。これは焼肉の強さですね。居酒屋にはない世界ですから。 それを聞いたレポーターは、「なぜ、居酒屋がダメで、焼肉屋ならOKなんですか?」と質問しました。 居酒屋の7割くらいのお客様は、なんとなく居酒屋を使われているんです。目的はないんです。それこそ「今日は仕事が早く終わったから一杯行こうか」焼肉は違う。「焼肉、食べる」なんです。これは決定的に違うところなんです。 居酒屋は目的があって利用するわけではなく、焼肉屋は焼肉を食べるという目的があって利用する。 日経平均が3万円台に突入したとはいえ、庶民の感覚とは乖離しており、消費は落ち込んでいます。外出機会を絞り、限られた消費機会を何にあてるか。人々の消費は、目的をもった行動に変化しているのかもしれません。 お客さんの目的、見えていますか?