ブログ

危機における経営者の言葉

危機における経営者の言葉

2021年の年頭は、ウィンストン・チャーチルのこんな言葉をご紹介しました。 悲観論者は、あらゆるチャンスに困難を見出す。楽観論者は、あらゆる困難にチャンスを見出す。あらゆる困難にチャンスを見出す 第2次世界対戦中、ドイツ軍の激しい空襲を受けながら「絶対に屈服しない」と国民を鼓舞し続けた当時のイギリス首相です。 昨日、新聞の「危機における政治の言葉」と題したコラムを読んでいたら、チャーチルのこの言葉にまつわる、こんなエピソードが紹介されていました。 戦時中、保守党のチェンバレンの退陣をきっかけに自由党のチャーチルが首相に就任しましたが、その政権交代を決定的にしたのは、自由党の重鎮で第1次大戦当時の元首相ロイド・ジョージが1940年5月8日に行った国会演説だそうです。 首相が求めたあらゆる犠牲を国民は払おうとしている。だがそれは目標を明確に示し、指導者が最善を尽くしているとの信頼が前提だ。 胸に響きますね。この言葉、首相、国民、指導者を他の言葉に置き換えるとこうなります。 経営者が求めたあらゆる犠牲を従業員は払おうとしている。だがそれは目標を明確に示し、経営者が最善を尽くしているとの信頼が前提だ。 みなさんはいかがですか?私も肝に銘じて日々を重ねなければなりません。

中の見えないものは、人を買う

中の見えないものは、人を買う

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」をご覧になっている方も多いでしょう。16日(火)は、祖父の代から三代続く布団職人の新貝晃一郎さんでした。 現代の名工に選ばれているのもスゴイですが、あの若さですでに黄綬褒章を受章しているとは驚きです。 新貝さんの作業部屋には、ご自身で大切にしている言葉が壁にチョークで書かれています。その中の一つが 誰にでもできることを、誰にもできないくらいやる。 生半可なことではできないことです。新貝さんの布団づくりへの覚悟が伝わってきます。 番組の最後で、新貝さんのおじいさんに婚礼布団を作ってもらった87歳のご高齢の方が、人生最後の布団をお願いしたいと新貝さんに掛け布団を注文しました。 精魂込めて作り、出来上がった布団をお宅までお届けしたときに、このお客様ががおっしゃいました。 こういう中の見えないものはね、”人を買う”っていうことを言うですよ。だから”新貝さんを買う”です。 もう、シビレました。職人冥利につきますね。私まで涙が出そうになりました。 中の見えないものだけでなく、形のないもの、目に見えないものを売っている事業者さんも多いと思います。 私もそうです。だから「牧野さんを買う」と言ってもらえるように、誰でもできることを、誰にもできないくらいやらなきゃと思います。

より善く生きる

より善く生きる

沖縄のとある自治体で、小中学生の段階から世の中にどんな職業があるのか知識を持ってもらい、子どもたちの興味を刺激して職業観の形成に役立てようという事業が行われています。その事業では、様々な職業の人にインタビューをして、仕事の内容はもちろん、仕事のやりがいなどについて話してもらう YouTube チャンネルも開設しています。 私の元お客様が登場しているというので、さっそく拝見。最後に子どもたちへのメッセージということで、座右の銘を紹介されていました。 より善く生きる ご自身ではこの言葉を 今より、少しでも、善く生きる。今より、少しでも、成長している自分になる。 というように解釈して、日常から意識しておられるそうです。 今日よりも0.1%でも成長する、ということを毎日続けると1年で約1.5倍に成長します。1%だったら1年後には、ナント、約38倍に成長しています!スゴイですね! 私も、より善く生きます。あなたも、より善く生きませんか?

来店の目的は?

来店の目的は?

コロナ禍の中、テレワークの推進・普及とともに飲食業、特に居酒屋さんは大打撃を受けていて、それは大手チェーンも例外ではありません。 居酒屋チェーンの和民は生き残りの手段として、全国の店舗のうち3割を焼肉屋さんに転換する方針だと、昨年末に放送されたテレビ番組で紹介されていました。 焼肉屋さんへ転換した1号店では、月の売上が居酒屋の時の3倍ほどになり、平日の夜だというのに家族連れで満席になっている様子を見て、渡邉美樹会長がこう語っています。 平日に家族が来るのがありがたいですね。これは焼肉の強さですね。居酒屋にはない世界ですから。 それを聞いたレポーターは、「なぜ、居酒屋がダメで、焼肉屋ならOKなんですか?」と質問しました。 居酒屋の7割くらいのお客様は、なんとなく居酒屋を使われているんです。目的はないんです。それこそ「今日は仕事が早く終わったから一杯行こうか」焼肉は違う。「焼肉、食べる」なんです。これは決定的に違うところなんです。 居酒屋は目的があって利用するわけではなく、焼肉屋は焼肉を食べるという目的があって利用する。 日経平均が3万円台に突入したとはいえ、庶民の感覚とは乖離しており、消費は落ち込んでいます。外出機会を絞り、限られた消費機会を何にあてるか。人々の消費は、目的をもった行動に変化しているのかもしれません。 お客さんの目的、見えていますか?

共存共栄

共存共栄

先日ご紹介した、やきとり大吉。焼き鳥居酒屋チェーンとしては、鳥貴族を抜いて日本最大の店舗数を誇るのですが、その本部は社長を含めて13人しかいないそうです。 どうしてんなに少人数で本部が運営できるのか。その一端について、テレビで明かしていました。 やきとり大吉の各店舗を回って、お店の状況を聞いて回る人がいます。店主さんが言ったことを細かくメモを取り、会社へ帰るとメモをもとに報告内容をシステムに入力していきます。 ナント!?この人、大吉の本部の人ではなく、酒販店の社員さんなんです!しかも無償で! 焼き鳥屋さんとお酒は切っても切れない関係。やきとり大吉の売上が上がれば、この酒販店さんの売上も上がるってことですね。 また、酒販店さんは、大吉のお店向きの不動産物件情報を提供したり、飲食店を開業したい人を紹介したりもしています。やきとり大吉のお店が増えれば、この酒販店さんの得意先も増える図式ですね。 一方のやきとり大吉の本部としても、間接業務のコストを抑えつつ、既存店のケアと店舗数拡大を図れます。 これぞ、まさにWin-Win。共存共栄の関係ですね。