2020.09.28
2つの利益、ちゃんと意識してますか?
先週25日(金)の新聞に「ミニストップ、FC見直し 利益折半 稼ぐ力向上促す」という記事がありました。ミニストップのない沖縄ではなじみのない方が多いかもしれませんね。 これまでコンビニは、売上から仕入れ原価を引いたいわゆる「粗利」の一定割合を経営指導料として本部が徴収していました。近年のコンビニオーナーの負担過剰問題の一つはここにあります。 主力商品であるお弁当・おにぎりなどの消費期限が近づいたものは、本部が値引き販売を許可しませんでした。売れ残れば廃棄することになりますから、売上にはつながらずオーナーの粗利は減ります。一方で、粗利から一定割合を徴収するコンビニ本部としては、値引き販売の禁止を続けても一向に自分のフトコロは痛みません。 深夜時間帯は売上が少ないにもかかわらず、人手不足も相まってアルバイトの時給は高くなる一方でした。この人件費や深夜営業にかかる光熱費などの経費は仕入原価に含まれまれず粗利は減りませんから、コンビニ本部としては自分の取り分が減ることはなく、24時間営業を契約で縛り続けても一切痛みを感じないわけです。 冒頭のミニストップの取り組みは、粗利から人件費や水道光熱費などの経費を引いた「もうけ」をオーナーと本部で折半するということですから、 オーナーの痛み = ミニストップ本部の痛みとなるわけです。 中小企業の従業員さんやものづくりの経営者さんにこの2つの利益を意識していない人が意外といらっしゃるのを感じます。 粗利 = 売値 ー 仕入れ値もうけ = 粗利 ー 人件費・家賃・光熱費など諸経費 意識してますか?