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目標数値だけでは社員は動けない。

目標数値だけでは社員は動けない。

長い年末年始の休みも終わり、今日から仕事始めという事業者さんも多いのではないでしょうか。 仕事始めにあたり、従業員さんを集めて年頭の言葉を述べる社長さんも多いと思います。年度始めか年度途中かにかかわらず年度目標と現在の進捗状況を説明し、目標達成へ向けた従業員さんたちへの期待を話す方もいるのではないでしょうか。 数値目標を示すことは重要ですが、それだけだと従業員さんは何をしたらいいのかわからなかったり、むやみやたらとムダな動きをする人も出てくると思います。最悪の場合は、目標達成のために会社の利益を削ってしまいます。 例えば、売上は会社にとって大切な目標ではありますが、従業員さんから次から次へと「売上を上げる」アイディアが生まれてくるでしょうか。おそらくは「値引き」に類似したものが大半を占めるのではないでしょうか。値引きは一番効果のある販促策ですが、一種の麻薬です。削った分の利益は、値引率を上回る売上を上げなければ取り返せません。 ならば、どうするか。 目標までの道のりを示してあげることです。道のりを示してあげれば、それに従って従業員さんも考えられるし、動けます。 あなたはどんな道のりを示してあげますか?

やると決める。方法はあと。

やると決める。方法はあと。

お正月の三ヶ日をみなさんどのようにお過ごしですか?経営の専門家、伴走舎の牧野です。 元日にNHKで放送された「ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 新春!沖縄スペシャル」を見ましたか? ニライカナイは首里から見て久高島のさらに先の海の彼方にあると信じられていたんですね。タモリさんが訪れた場所を私も巡ってみようかと思ってます。 1968年の国連総会の日本代表団に加わるよう市川房枝から要請された緒方さんでしたが、当時はまだ大学の非常勤講師をしながらも子育てに追われていたため、まだ幼児の子どもたちを日本に残したままニューヨークへは行けないと諦めようとしていました。 こういうときは、まず行こうと決めてしまうんだ。方法論はあとから考えればいい。 これは、元日にご紹介したNHKスペシャル「緒方貞子 戦争が終わらない この世界で」のドラマ中、緒方貞子さんの父、中村豊一さんの言葉です。緒方さんは、この言葉でニューヨーク行きを決意します。ここから国連難民高等弁務官への道が始まるのです。 私は保護することに決めました。・・・みんなでこの事態を解決しましょう。方法はあるはずです。 これも同じくこの番組のドラマの中ですが、国連難民高等弁務官に着任したばかりのころ、当時の難民の定義ではUNHCRの保護対象にはならなかったイラン国内のクルド人難民を緒方さんが保護すると決めたときに、反対するスタッフにかけた言葉です。 まずやると決めて、動き出しましょう。 これも同じドラマの中で、ルワンダ難民キャンプの治安維持に国際社会からの協力が得られなかった時に、途方に暮れるスタッフと自分自信を緒方さんが励ました言葉です。 貫かれているのは、 まず、やると決める。 そして、方法はあとから考える。という前向きな姿勢です。 前回は、トップは決めるためにいる、でしたね。そして今回は、まずやると決める。決めたら、方法はあとから考えましょう。 さて2020年、あなたは何をやると決めますか?

決める。トップはそのためにいる。

決める。トップはそのためにいる。

みなさんどのような新年を迎えられましたでしょうか。経営の専門家 伴走舎の牧野です。本年もよろしくお願いします。昨年の10月にお亡くなりになられた緒方貞子さんを偲んで、2013年に放送されたNHKスペシャル「緒方貞子 戦争が終わらない この世界で」が大晦日に再放送されていました。 緒方さんは国連難民高等弁務官に就任直後から、それまでの国連の枠組みでは解決できなかったり、国際社会から協力を得られなかったりと暗礁に乗り上げてしまう大きな問題に何度も直面してきました。スイス・ジュネーブにある国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)本部の優秀なスタッフの誰もがもう無理だと難民に手を差し伸べることをあきらめてしまうような状況ばかりでした。 そんなとき、緒方さんはこれまでの国際社会の常識を覆すような判断を下し、解決策を実行に移してきたそうです。 例えば、1991年の就任直後にクルド人難民の問題に直面します。当時の国連における「難民」の定義では、イラン北部に逃れたものの隣国トルコやイラクに拒絶されイラン国境を越えられない国内難民は「難民」とはみなされず、UNHCRの保護の対象ではないとスタッフは判断していました。ジュネーブのUNHCR本部で何時間にもわたって話し合われましたが結論が出ず、議論が膠着状態になったとき緒方さんは決断します。 難民としてUNHCRが保護する。 このいわゆる国内難民の判断は、その後のユーゴ内戦を始めとする数々の紛争に適用されていくことになるのです。 緒方さんは当時を振り返ってインタビューにこう答えています。 決めなきゃならないのは私だから。私が決めるよりしょうがないんだから。トップってのはそのためにいるんですよ。 トップの仕事は「決める」こと。社長は会社の全責任を負っています。 右へ行くか、左へ行くか、上るか、下るか、進むか、戻るか、はたまたそこに立ち止まるのか。 どれだけ迷っても最後には社長が決めなければなりません。 2020年、迷うけど決める勇気のある社長の側に伴走舎がいます。

日本は安くなった?貧しくなった?

日本は安くなった?貧しくなった?

今日が仕事納めの事業者さんも多いのではないでしょうか。 2019年の仕事納めに申し訳ない暗い話題です。12月10日付けの日本経済新聞の1面にショッキングな記事がありました。日本は安くなってしまったようです。海外26の国・地域に展開するダイソーの同じ商品の各国の円換算価格です。日本   100円アメリカ 162円ブラジル 215円タイ   214円中国   153円 中国で作っている製品が多いのに、それでも中国での販売価格の方が日本でのそれよりも約1.5倍も高い。タイやブラジルの人は同じモノを日本よりも1.5倍〜2倍以上の高い価格でも買えてしまう。 押し寄せる訪日外国人観光客にとって、日本は物価の安いお手頃な国に感じるようです。かつての日本と海外との立場は逆転してしまったのでしょうか。 この記事にはもう一つ。経済協力開発機構(OECD)などによると、1997年の実質賃金を100とすると2018年の日本は90.1だそうです。これに対しアメリカは116、イギリスは127.2。お隣韓国はそれを上回る増加傾向にあるようです。 日本は取り残されてしまっただけじゃなく、貧しくなった? 「いや、ウチの従業員には貧しいなんて思いは絶対させない!」と気合を入れ直した社長さん。2020年、私と一緒に走りましょう。

単なる数値目標だけじゃ、人は具体的に動けない

単なる数値目標だけじゃ、人は具体的に動けない

「今年の売上目標は対前年比10%増!」のような目標を立てている方、いませんか?その目標の立て方で毎年達成はできていますか? 社長さんからそのような目標を提示された社員さんは、どうやってその目標を達成するのか具体的な行動に落とせるのでしょうか? 月末近くになって、対前年同月比10%に届きそうにないとわかると「がんばって売りましょう!」「店頭でお客様に声掛けしましょう!」「外回りを強化しましょう!」のように普段やっていることを「もっとガンバル」的なモードになっていませんか? なぜでしょう? 「売上」のような具体的な数値の目標であっても、まだまだ大きな塊のようなまとまった指標だからです。 気の遠くなるような高い目標も、手の届きそうな細かな目標に分解してやるとやるべきことが見えてきて達成しやすくなりますよね。 同じように、大きな塊の指標も小さな塊の指標に分解してやることで、「もっとガンバル」なんてことしなくてもやるべきことが見えてくるはずです。