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社長が社員に望む「責任のとり方」

社長が社員に望む「責任のとり方」

先日、県内のとある社長さんからこんな話をお聞きしました。 従業員さんにある仕事を任せたそうなのですが、うまくいかなかったという報告を受けたので、その理由を聞いたそうです。そうしたら、その従業員さんは理由は言わずに「責任取ります」と答えたそうです。そこで、社長さんから責任を取るとはどういうことなのか聞くと「辞めます」との返事。 社長さん曰く 仕事を任せられる社員に辞められる方が困るんだよ。責任のとり方って他にもあるだろ。 そうですね。人手不足で採用難の時代に、安心して仕事を任せられるまでに育った社員に辞めれれる方が会社としてはイタイですよね。 うまくいかなかったのなら、その原因を探し、改善策を考えて、また実行する。それを繰り返して、任された仕事をきちんと最後まで終わらせる。それが社員さんにしてほしい責任のとり方なんでしょうね。 やってほしい責任のとり方、社員さんに伝わっていますか?

日本は経済成長してない国

日本は経済成長してない国

先日の、円安が必ずしも日本経済にとっていいことではなくなってきており、これまで当然と思われてきたことが近年では変化している、という話題に関連して。 日本は長いデフレが続いてきました。この長期デフレの間、日本はどれくらい成長できたのでしょうか。悪い悪いとはいっても、そこそこの成長はしていたんだろうと思っていました。また、伸長著しい周辺国を含む諸外国はどれだけ成長したのでしょうか。 日本では拓銀が破綻、山一證券が廃業し、アジアでは通貨危機が始まった翌年の1998年〜2017年の20年間に自国通貨建ての国内総生産(GDP)が何倍になったかを、国連統計部のデータをもとに調べてみました。 ロシア    34.75 倍ベトナム   13.87 倍インドネシア 12.15 倍インド      9.73 倍中国       9.71 倍ブラジル     6.62 倍マレーシア    4.78 倍韓国       3.30 倍タイ       3.29 倍シンガポール   3.12 倍アメリカ     2.15 倍イギリス     2.06 倍フランス      1.70 倍ドイツ       1.62 倍イタリア      1.52 倍ギリシャ      1.44 倍日本        1.04 倍 ちょっと驚きました。日本のGDPは20年間、全くといっていいほど伸びなかったんですね。 経済の成熟期に入った欧米の主要先進国でさえ1.5〜2倍になってるのに。(事実上の)財政破綻したギリシャでさえ1.4倍ですよ。日本は1.04倍。20年間ずっと変わらなかったに等しい。 日本のGDPが全く伸びなかった間に、アジアの周辺国は3倍以上の成長をして追いかけてきている。 周囲はものすごい勢いで成長しているのに、日本は20年前のまま。私たちの頭の中にある前提を洗い直す必要があるのかもしれません。

これまでは当然だったが、いまは違う

これまでは当然だったが、いまは違う

日本は原料を輸入して、生産した工業製品を輸出して稼いでいる国だと小学校の頃から習ってきました。だから為替レートが円安になると「円安を好感した株式市場では前日の終値に比べて日経平均株価がxx円上昇し・・・」ってニュースが流れます。 ところが、円安を喜んでいられない国になってきたのではないかと、11月15日付の日本経済新聞が報じています。 製造業では生産拠点の海外への移転が進み海外生産比率は20%を超えて30年前の10倍になっており、輸出する製品は価格競争を避けて付加価値の高い製品にシフトしているので、近年では円安になったからといって輸出が大きく増えるわけではないようです。 逆に、スマートフォンに代表されるように、現在は輸入の存在感が高まっており、原発の運転停止に伴い液化天然ガス(LNG)の輸入が増えて2011年には31年ぶりに貿易収支が赤字になりました。燃料の輸入が増加しているところへの円安は、コスト増となって日本経済に負担となってきているそうです。 このように、為替レートの変化が日本経済に与える影響の実態は、これまで常識と考えられていたものとは逆になっている恐れがありそうですね。 状況変化の激しい近年では、これまで当然だったことが、実はすでに違ったものになっている、なんてことが他にもあるかもしれませんね。

マーケティングでついつい手を出してしまう麻薬

マーケティングでついつい手を出してしまう麻薬

Cafe やぶさちの社長 大城直輝さんのサンエー時代のエピソードについて書いた先日のメルマガ(タイトルは「リーダーにとって最も大切な仕事」)に対して、読者の方から感想をいただきました。沖縄県内の公共交通機関で広報部長を務める神山さんからです。 牧野さん 下記、まさに仰ることが身に沁みました。権限移譲も業務の円滑な遂行に必要ですが、管下社員がミス・課題を「言いやすい」環境を作ることも、非常に大切なことだと。自省も込めて振りかえってみようと思います。                         神山 拝 神山さん、ありがとうございます!こういうご感想いただくと「書き続けよう」という力が湧いてきます。さて、これに気を良くして今日もCafe やぶさちの社長 大城直輝さんのサンエー時代のエピソードから。 ある店舗のヤングカジュアル部門の責任者をしていた大城さんがお店に出ていると、お客様の「あっ、安くなってる!」の声を耳にします。おそらく、すでにお買い求めの商品なんでしょうね。ご自分が買ったときの値段よりも安くなっていることを知って思わず口にしてしまったのでしょう。 これを聞いた大城さんは、お客様に申し訳ないことをしたと心を痛め、それ以降はできるかぎり定価で販売することを決意します。 値引き販売が当たり前の量販店での定価販売です。かなりの工夫と苦労があったことでしょう。その甲斐あって、その店舗へ異動後たった6ヶ月で粗利率で部門記録を塗り替え、粗利額でも同部門の全社の粗利の4分の1を大城さんが責任者を務める1店舗で稼ぎ出したそうです。 マーケティングの手法として「値引き」は一番簡単で一番効果が出やすい方法です。麻薬のようについつい手を出してしまいます。けれども原価は変わらないですから粗利の低下として現れてきます。 他店では売れ残ってしまい、ついつい「値引き」という麻薬に手を出して販売していた商品を大城さんが引き取って、定価で販売することまでやってのけたそうです。粗利で他店を上回るのは、当然ですね。 大城さんは値引きをせずに定価で売るために「商品の価値をきちんと伝える」ことに取り組みました。量販店のフロアの一角ですから、かなりの工夫が必要だと思うのですが、「前任の店と違い、当時その店は地域一番店だったのでお客様はたくさん来た。だから、販売についてそれまでにコツコツ学んだことをそのままやるだけで結果がついてきた」と言っています。 あなたは麻薬に手を出さず、商品・サービスの価値をきちんと伝えていますか?