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商業登記、ひとりでできるもん!

商業登記、ひとりでできるもん!

GWが明けて、ニュースでは大手企業の決算発表が続きましたね。みなさんの中にも3月決算の会社さんは、そろそろ決算が固まったのではないでしょうか。 決算が出れば定時総会ですが、役員さんの任期のご確認もお忘れなく。役員さんの任期は、任期が終了した後の定時総会までです。役員さんの任期が満了し、引き続き役員を続ける場合(重任)でも登記が必要ですよね。 あと、新年度から新たな事業を始めようとしている場合も、定款の確認をお忘れなく。新規事業で補助金を申請したときなどに、定款の提示を求められ、「その事業は会社の目的にはないですね」ってことで却下されるなんてこと、ホントにあるんです。 「登記かぁ、また余計な費用がかかる〜」って思いますよね。 ちょっと待って。 登記は自分でできます。かかる費用は印紙代のみ。 牧野はこれまでに・本店移転・役員の重任・役員の辞任及び就任・目的の変更・募集株式の発行・資本金の変更の登記を自分でやりました。 最近では、発起人の一人となり、一般社団法人の設立手続きもやりました。 登記の手続きはとってもシンプルです。 今日は、商業登記を自分でやってみた体験記です。司法書士さんにはナイショですよ。 それでは...... 法務局のホームページに、登記に必要な書類のフォームとその記載例があります。コレをダウンロードして、記載例をまねして作って、法務局へ持っていくだけです。 Wordのフォームもダウンロードできるようになっていますのでパソコンでやれば楽ちんです。 ホント、それだけです。 法務局が作った記載例をまねて作成した書類なのですから、自信をもって法務局へ持って行ってください。 書類が足りないとか、書類の外見上の不備がなければ受理されます。 「それでも、間違いがあったらどうしよう?」って心配になりますよね。 大丈夫。 間違いがあれば、法務局から「間違いがあるから修正が必要です」って電話がきます。 そうしたら法務局へ行って、間違っているところを教えてもらって修正すればOK。(印鑑は持っていってください) 怒られることはありません。 修正量が多く、差し替えた方が早い場合には、差し替え版を作って持っていくだけです。 一度やってみると、「なぁ〜んだ。これだけのことなの!」と思えてきますよ。 すべてこのサイトを見てやりましたので、チャレンジしてみようという方はぜひ。▼法務局 商業・法人登記申請手続http://houmukyoku.moj.go.jp/homu/touki2.html ここで一つ、たいせつな注意! 社長を含めた役員さんあるいは従業員さんが書類を作って登記申請するのは問題ありません。しかし、上記のホームページを見てみて「やっぱり、専門の人にお願いしよう」という場合は、必ず、司法書士さんに依頼してください。 司法書士さん以外の人が登記書類の作成代行・代理申請をするのは違法(司法書士法違反)です。税理士さんや行政書士さんであっても違法です。ご注意を。

お客様に来店いただくには、まず基本から

お客様に来店いただくには、まず基本から

連休が明け、昨日から営業という方も多いのではないでしょうか。今日は営業日、営業時間のお話です。 特に飲食・小売・サービス業にとっては営業日、営業時間の確定は必須ですよね。臨時に休むことが前もってわかっていれば周知期間をおいた事前告知も必要です。 学生時代、毎日通っていた、というより入り浸っていた喫茶店がありました。開店時にコーヒーを一杯注文して、途中で「授業行ってきます」とか「パチンコ行ってきます」とか、はたまた「食事行ってきます」や「バイト行ってきます」まで。これだけ出入りを繰り返しても、席につくとお水だけは出してもらえて、閉店まで過ごし、お会計は朝注文したコーヒー1杯分だけ。ここのマスターとママさんには本当にお世話になりました。 毎日通えたのは年中無休だから。営業時間は朝10時〜夜10時。 「なぜ年中無休なんですか?」ってマスターに聞いたことがあります。 マスターからの答えは、「定休日といえども休みを作るとするでしょ。そうすると、常連のお客さんが定休日を忘れてお店まで来しまったりすると、それをきっかけに来なくなるかもしれない。それは新規のお客さんも同じ。定休日の札を下げておいても、お店の前まで来て休みだったという経験があるとその記憶が残っていて、また休みだったらいやだからとウチを選んでもらえなくなる。」というものでした。 以前、那覇の西町にある事務所で仕事をしていたことがあります。旭橋駅前の琉銀の裏に中華料理屋さんが開店したので、中華料理好きの私はお昼に利用するようになりました。 が、西町から炎天下の中、トコトコと歩いていくと、ナント!休み!臨時休業の張り紙もなし!ってことが何度かありました。 いくら中華料理が好きでも「この暑さの中、歩いて行ってもまた休みだったら・・・」ってなりますよね。 このとき、学生時代のあのマスターの言葉を思い出しました。 この中華料理屋は開店後半年ほどで閉店していました。 GW中に、ご近所さんと一緒に地元のドライブインで飲んでいたら、「あの店、行っても休みってことがあるから行かない」「ああ、オレも。こっちの店もそういうことがあるんだよな」っていう情報交換の場となりました。 そうしたお店に行かないない理由を聞いてみると、「行ってみたけど、休みだったことが何度かあるから」ということなんですが、共通して言えることは「営業日、営業時間がわからない」です。 もう、おわかりですね。飲食・小売・サービス業が営業し続けるためには・営業日、営業時間をキチンと決める・それをお客様にはっきりわかるようにするの2つ。まずは徹底しましょう。

経営者のあり方が社風を決め、社風が会社の業績を決める

経営者のあり方が社風を決め、社風が会社の業績を決める

以前、組織に働く慣性の力についてお話しました。(もう一度読みたい方はこちらからどうぞ。)https://banso-sha.jp/blog/20190410/ 組織に働く慣性の力とは、一度ある方向へ会社の風土(雰囲気、習慣、考え方など)が動き始めるとなかなか変えることができず、そのその風土が維持され、強化されていくというものです。 社員さんの働きは社風に影響を受けますよね。会社の業績は従業員さんが働いて生み出すものですから、社風が業績に影響を与えるというのは何となく分かるのではないでしょうか。 一方、社風ですが、これまで企業さんとお付き合いしてきて、「ここの社員さんは指示待ちの人が多いなぁ」というときは社長さんが細かいことまで指示を出す会社さんが多いようです。 現場から上がってくる悪い情報を拒絶する人たちが経営する企業は隠蔽体質になる、というお話もしましたね。https://banso-sha.jp/blog/20190408/ 社員さん明るく積極性があり、自発的に動く社風の企業さんでは、社長さんと従業員さんのコミュニケーションが良好です。 もうおわかりですね。社風は経営者(経営陣)で決まります。 牧野がこれまでに勤めた会社とコンサルティングで関わった会社は、巨大企業から個人事業者まで合計すると69社ありますが、経営陣の考え方や行動が社風を決め、社風が業績を決めるというのを肌で感じてきました。 コンサルティング会社では、同じ業界の企業さんを続けて担当することが多く私の場合、交通系と重工系でした。また、担当先企業さんに一年ほど常駐することがほとんどで、社員さんと一緒に机を並べて仕事をすることも多々ありました。 そうすると、業界によって雰囲気が違うのは当然なのですが、同じ業界なのになぜこうも雰囲気や仕事のやり方が違うのか、というケースに出くわします。 そんなとき、部長さんや役員さんとお話しているとその理由が分かったものです。 スタンフォード大学のチャールズ・オライリー教授の研究によれば、社風(組織文化)についてこれまでの数多くの研究で論じられていることはだいたい次のように整理できるとのことです。 (1)社風は、主に経営陣が持っている価値観と 行動を反映している(2)社風は、企業の業績を決める重要な一因  つまり、社長(を含む経営陣)の意識・行動の状態が業績を左右する、ということです。 学術的にも裏付けがありますね。

売上重視が招く悲劇…

売上重視が招く悲劇…

「売上」はキャッシュの源泉ですから会社にとって必要不可欠なものです。ですから、経営者としては、売上に注力しがちですし、従業員さんにも「売上、売上!」とハッパをかけたくもなります。 従業員さんに売上ばかりを意識させてしまうと引き起こしてしまう悲しい事例を2つご紹介します。 <ケース1> 観光シーズンには1日200万円近くを売り上げる県内小売業さんのケース。 そのお店では、従業員さん個人の判断でお客様に提示できる値引率は 一般客:10%まで 親戚、特別な知人・友人:20%までと決められていました。 ターゲット層が観光客というこのお店で県内リピーターさんが多い古参の販売員Tさんは、接客中に親しくなった県内一般客さんを「お話ししてて親しくなったから特別なお友達♪」と勝手に基準を緩め、20%値引きで販売。 お客様も次からはTさんを指名買い。これが常態化しているうちにTさんの基準はどんどん緩みついには30%、40%の値引きで販売するようになっていました。 このお店の平均原価率は約40%、販管費率が約40%ですので20%の値引きで利益ほぼゼロ。 つまり、Tさんは長年、売れば売るほど赤字を生み出していたわけです。 Tさんにも言い分はあり、「売上が上がるでしょ。お客様も喜ぶしでしょ。いいことづくめで会社の方針どおりでしょ♪」ということでした。 会社が決めたルールを守れない本人の資質の問題やチェック機能がなかったお店の問題もありますが、売上だけでなく、利益にも注意を払わせることができなかった経営側にも問題の一端はないでしょうか。 <ケース2> 年商5億円規模の卸売業さんのケース。 何年も未回収となっている1件あたり200〜300万円ほどの売掛債権が3本ほどあるが、どうしたらいい?との相談でした。 1つは詐欺、2つは倒産とのことでした。詐欺の相手方はプロなので足がつかないようにしてあり被害届不能。倒産の2社は夜逃げに会社清算終了でどれも回収不可能です。 社長さんは悔しくて帳簿から落とさずに何年も経過していたのですが、体力のあるうちに損金処理を勧めました。 それよりも、私が気になったのは、なぜこんなことが繰り返されたのか?その原因です。 これら売掛先のひと月あたりの受注額はだいたい20万〜40万円。取引条件はいずれも、納品翌月末の振込払い。つまり、半年以上も入金がないままいそいそと納品し続けたことになります。 担当した営業マンのKさんは、新たに開拓したこれらの取引先が自らの売上目標達成への貢献度が高いため、入金がなくても毎月売上が計上されるので納品を続けたようです。 これまた本人の資質の問題もあるでしょうが・売掛金回収の責任は誰にあるのか・新規開拓時の与信調査・滞留債権の管理・取引契約書(基本契約と個別契約)など、様々な問題を含んでいるのでこれらは別の機会に取り上げたいと思います。

経営計画は仮説で立てる  |「売上=客数×客単価」の「客単価」を分解する

経営計画は仮説で立てる |「売上=客数×客単価」の「客単価」を分解する

売上は「売上=客数×客単価」と分解できます。前編では「客数」を仮説として捉え、行動につながる目標の立て方を整理しました。本記事ではもう一つの要素である「客単価」に焦点を当て、値上げに頼らず、仮説で客単価を組み立てる考え方を解説します。 目次 売上=客数×客単価、そのもう一つの要素をどう考えるか客単価は「値上げ」だけで決まるものではない価格の見せ方を工夫するという仮説商品の組み合わせを工夫するという仮説客単価もまた、仮説で組み立てるもの仮説があると、数字は「先生」になる目標とは、数字ではなく考え方を決めること 売上=客数×客単価、そのもう一つの要素をどう考えるか 売上は「売上=客数×客単価」というシンプルな式で表すことができます。前編では、このうちの「客数」を分解し、仮説にもとづいて目標を立てる考え方を整理しました。今回はもう一つの要素である「客単価」について考えてみたいと思います。 客単価という言葉を聞くと、まず「値上げ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ただ、いきなり値上げの話になると、経営者自身も身構えてしまいますし、社員さんからも「それは難しいです」という反応が返ってきがちです。ですが、客単価は必ずしも値上げによってしか上げられないものではありません。 客単価は「値上げ」だけで決まるものではない 目標とする客単価をどうやって実現するか。考え方はとてもシンプルで、大きく分けるとやり方は二つあります。一つは「価格の見せ方を工夫すること」。もう一つは「商品の組み合わせを工夫すること」です。まずは、この基本だけを押さえておくことが大切だと考えています。 ここで重要なのは、どちらも「値段そのものを上げる」話ではないという点です。客単価は、事前の設計によって、無理なく組み立てることができます。 価格の見せ方を工夫するという仮説 一つ目は、価格の見せ方を工夫することです。これは値上げとは別の話です。たとえば、本当に買ってほしい価格帯の商品と、必ずしも買われなくてもいいけれど、比較のために置いてある商品を並べておく、という考え方があります。 人は価格を単独で判断しているようで、実際には「比較」で判断しています。「こちらのほうが、なんだかお得だな」と感じてもらえれば、自然と選ばれる商品が決まってきます。飲食店のメニュー表などでは、よく使われている考え方ですよね。 ここで立てるべき仮説は、「この価格帯の商品を基準に見せれば、こちらが選ばれやすくなるのではないか」というものです。客単価は偶然決まるのではなく、どう見せるかという仮説にもとづいて設計されていきます。 商品の組み合わせを工夫するという仮説 二つ目は、商品の組み合わせを工夫することです。こちらは、購入点数を増やすという発想です。いわゆる「買い合わせ」や「オプション」と呼ばれるものですね。 たとえば、スーパーの精肉売り場で、すき焼き用のお肉の横に、すき焼きのタレや野菜が一緒に並んでいるのを見たことがあると思います。「せっかくだから、これも一緒に」という気持ちが自然に生まれれば、結果として客単価は上がります。 この場合の仮説は、「この商品とこの商品を組み合わせて見せれば、一緒に買ってもらえるのではないか」というものです。ここでも、客単価は自然発生的に決まるのではなく、事前に組み立てられています。 客単価もまた、仮説で組み立てるもの こうして見てみると、客単価の中身は、「どんな価格をどう見せるか」「どんな組み合わせを用意するか」という設計の積み重ねでできていることが分かります。これは、前編で扱った「客数」とまったく同じ構造です。 客数も、客単価も、どちらも自然に決まるものではありません。どこをどう動かすつもりなのか。その意図が仮説として言葉になっているかどうかが、目標として機能するかどうかの分かれ目になります。 仮説があると、数字は「先生」になる 仮説をもって立てた目標は、達成しても未達でも、必ず次の一手を残してくれます。結果の数字だけを追いかけていると、期末の振り返りは「よかった」「ダメだった」で終わってしまいがちです。 一方で、仮説があれば、数字は原因を教えてくれる存在になります。どこが想定どおりで、どこがズレていたのか。そのズレは、次に何を変えるべきかを示してくれます。数字は評価の道具であると同時に、学びのための先生でもあるのだと思います。 目標とは、数字ではなく考え方を決めること 客数であれ、客単価であれ、大切なのは「どこをどう動かすつもりだったのか」が言葉になっていることです。目標とは、単に数字を決めることではなく、考え方を決めることなのかもしれません。 あなたの会社の目標は、数字を追いかけるためのゴールでしょうか。それとも、行動を導き、振り返りで学びが残る仮説としての目標でしょうか。前編と後編を通じて、そんな問いを一度立ち止まって考えていただけたらと思います。 公開・更新履歴2019年:公開2025年12月21日:大幅に加筆・再構成