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とても危険な「××が正しいかで判断する」

とても危険な「××が正しいかで判断する」

前回は、英語民間試験導入見送りのニュースから「手段の目的化」についてご紹介し、それを防ぐ心構えとして、読者の神山さんがお勤めになっている会社(県内公共交通機関)のフィロソフィーから「何が正しいかで判断する」をご紹介しました。 さらに神山さんからは、その対義語を教えていただいています。それは、 「誰が正しいかで判断する」 みなさんも「危険だな」って感じますよね。 影響力のある人の発言に従うということですから、間違いを正すとか顧みることをしなくなります。 これが進むと、中小・小規模企業にありがちですが、従業員さんが「社長に怒られるかどうか」を判断基準にしてしまうんです。 経営者のみなさんは「うちの会社に限ってそんなことはない」と思っているかもしれませんが、こういうことが起きてる会社って、社長さん自身は気づいていないことがほとんどです。社長さんがいないところで従業員さん同士の会話に「これなら社長から怒られないだろう」とか「そんなんじゃ社長に怒られるぞ」なんてフレーズが出てきますので。(業績が上がりもしなければ、下がりもしない停滞気味の会社さんに多いような気が...) 上に立つ人がどれだけ風通しのいい環境を作れるか、また反対意見をきちんと受け止める力があるかどうか、にかかっているんでしょうね。 この「誰が正しいかで判断する」は、実は会社のフィロソフィーにそのようなものはなく、神山さんご自身のご考案だそうです。素晴らしい!

手段の目的化を防ぐには、〇〇を捨てて□□で判断する

手段の目的化を防ぐには、〇〇を捨てて□□で判断する

沖縄県内公共交通機関で広報部長をされている神山さんから、昨日配信した「英語民間試験導入見送りにみる手段の目的化」をご覧になった感想をいただきました。 手段の目的化を防ぐための心構えとして、また、仕事上の重要な判断をする上での心構えとしても、とても大切なことを教えていただけたと思い、ご本人の了解を得て掲載します。 牧野さん 仰る通り。「手段の目的化」ですね。私たちはかつて、グループとして「倒産」を経験しています。その理由は色々あったかと思いますが、「手段の目的化」もその一つだと考えています。それを自省し、二度とあのような事態を招かないようにするためにフィロソフィを導入しましたが、その中に「何が正しいかで判断する」という項目があります。今回の事例に当てはまるかは微妙ですが、この事例も「何のために改革を行っているのか?」を常に反芻していれば、このように「手段」に固執することはなかったでしょう。まさに、何が正しいのかを忘れてしまった良い事例ではないでしょうか。このようなことにならないよう、フィロソフィを反復しなくてはと思った次第です。              かみやま  拝 人間は感情の動物だから、判断が感情に左右されてしまうことが多々あります。「ここまでやっておいてまた一からやり直すの?」とか、人の顔を立てるとか、メンツとか、判断に感情が入り込む度合いが強くなると手段の目的化が起きるのではと思っています。 だからこそ重要な場面では感情を捨てて「何が正しいかで判断する」のが大切ではないでしょうか

経営の専門家が、これから起業する方に伝えたい!「ターゲットの絞り方」について

経営の専門家が、これから起業する方に伝えたい!「ターゲットの絞り方」について

https://youtu.be/0cM1f3isLuo 金城プロモーションの 金城 昌之さんによる牧野の紹介動画第4弾。 後半で牧野の本当の得意分野を知っていただけるかと。・誰に、何を、どう売るかを考えておくことが大事。・でないと、うまくいかななかったときに対策がとれない。・売れないってことを全体から考えても答は出ない。・計画通りに行く計画はなんてほとんどない。・うまくいかないことを前提に計画を実行する。

民間英語試験導入見送りにみる手段の目的化

民間英語試験導入見送りにみる手段の目的化

大学入学共通テストへの英語民間試験導入がドタンバで見送られたというニュースがありました。 受験機会の公平性と成績評価の客観性の観点から、当初より問題点が指摘されていたにもかかわらず、ギリギリまで受験生を巻き込んで導入に突き進んできてしまいました。 文部科学省のこうした行動の背景について、11月2日付けの日本経済新聞朝刊では以下のように報じています。 同省が実施にこだわったのは、民間試験が大学入試改革の残り少ない目玉だったからだ。政府の教育再生実行会議や中央教育審議会が提言した項目のうち、共通試験の年複数回実施や、高校生の基礎学力テストの導入構想は高校側の反対などで後退。「英語民間試験と共通テストでの記述式問題の導入くらいしか残っていない」(同省幹部)状態で、民間試験の見送りは自らのメンツがつぶれることを意味した。 私がセミナーなどでお話している、計画の実行中にありがちな「手段の目的化」が起こったのではないでしょうか。 本来は大学入試の改革が目的だったはずです。日本の将来にとって必要な教育とは何か。そのために子どもたちが学ぶべきものは何か。であれば、試験はどのようなものであるべきか、が議論されたはずです。さらに試験であれば、当然のことながらその方法において機会の公平性と評価の客観性が担保されているかどうかも当然のことながら議論されなければならなかったはずです。 しかしながら、試験方法として当然備わっていなければならない公平性と客観性に疑問を持つ声が当初よリ現場から噴出していたにもかかわらず、試験実施の直前まで突き進んでしまったのは、文科省が「民間試験導入ありき」で突き進んできたとの批判を受けても仕方がないのではないでしょうか。 まさに「手段の目的化」ですね。

中小企業のホームページはお客さんの〇〇材料

中小企業のホームページはお客さんの〇〇材料

こんにちは。 社長、その悩み、誰に相談します?税理士さん? 司法書士さん? 弁護士さん? 販促コンサルタント?まずは経営の専門家にまっかせなさいっ!社長向けの相談に強い経営の専門家、伴走舎 牧野です。 先日、車のタイヤ交換をしました。地元商工会の事務局長が安いタイヤに交換したというので、聞いてみると最近まで途上国だった国のメーカー製で輸入品。見積りをお願いしたところ、かなり安い。商工会に入会したばかりの事業者さんが取り扱っているということで、理事としては「では注文お願いします」といったものの、ちょっと不安でした。 事務局長からは「ちゃんと走れますよ」との返事。 そりゃそうですよね。 自分で調べてみると、そのメーカーの日本法人には豊田通商が49%出資していた。まさかトヨタブランドに傷がつくような出資はやんないでしょ、と、ひと安心。 でも、他の理事さんたちから「日本メーカーじゃないんでしょ、欧米のメーカーでもないんでしょ、ホントに大丈夫なの?」と言われまくり、ふたたび疑心暗鬼に。 もう一度調べてみると、何とまあスゴイ。・75年の歴史を持つメーカー・世界初のフルオートメーションによる製造を実現・ポルシェ、フォルクスワーゲンをはじめ世界17の自動車メーカーに標準タイヤとして採用・日本では2017年モデルのポルシェ・カイエンに正式採用 事務局長に教えてあげると「これからは逆に自慢しなきゃですね」 ・・・ このエピソードから何を学べるか。 そのタイヤメーカーは日本では一般には殆ど知られていない、いってみれば中小企業。私がそのメーカーについて調べたのはホームページ。事務局長はホームページがあることさえ調べていない。 つまりどういうことかというと... 中小企業のホームページは見ない人は見ない。だから、アクセス数が少なくても気にしちゃいけない。 でも、調べる人はめちゃくちゃよく見る。なぜか。 それは、安心するために。 自分でも普段インターネットを利用していて心当たりないですか? ホームページには、お客さんを安心させる材料を①たくさん、②詳しく、③正確に。