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年1回だけって...怖くない?

年1回だけって...怖くない?

年に1回って、健康診断のことじゃないです。でも、これくらいの歳になると健康診断は年に2回くらい受けないと不安だなぁ。 話が逸れました。 儲かっているのかどうか、それがいくらなのか。 これを知るのが年1回、つまり決算(法人)か確定申告(個人事業主)の時だけ、という社長さんをよくお見かけしますし、支援機関の方からもそういう方が意外に多いとお聞きします。 確定申告のときにダンボールに入れた1年分の領収書をドンっと税理士さんに渡して、あとは全部任せちゃう方も多いと聞くので、それじゃぁ年一しかわからないですよね。 儲かってるのか、儲かっていないのか?年に1回しかわからないって怖くないのかなぁ。 お客さんのTEORI WORKS OKINAWAでは、開業当初から帳簿をつけてもらっています。儲かっているのかを知るのはもちろん、自分の商売のだいたいの数字を意識して経営してもらいたいからです。 とはいうものの、社長の麻里江さんには簿記の知識は全くありません。 でも、簿記というのは取引の記録ですから、取引の面から順序立てて説明すれば、素直に理解してもらえたようです。 帳簿はクラウドの会計ソフト。私が使っているものと同じものにしています。 彼女自身が帳簿をつけ始められるように、私が初期設定をすべて行いました。 帳簿をつけるのがキライにならないように、使う勘定科目は絞り込み、一方で、理解しやすいように「湯のし」のような特殊な名前の勘定科目を追加もしています。 どの科目は何に支払ったときに使うのか、という麻里江さん専用の勘定科目表も作りました。このとき、粗利と儲けがわかるように、変動費と固定費に分かれるように注意を払っています。 さらに、1ヶ月の取引の流れに沿って「この取引ではこの仕訳」というように、麻里江さん専用の仕訳一覧も用意して、会計ソフトに辞書として登録もしています。 入力開始にあたっては、週末に二人で朝から「帳簿入力大会」を開催。私が一つずつ説明しながら麻里江さん自身に入力してもらって覚えてもらい、完了です。 帳簿をつけることを習慣化してもらうために二人で話し合い、領収書を貯め過ぎない、でも面倒くさくならない頻度ということで、毎週末に一週間の取引をまとめて帳簿につてもらうことにしました。 ここまでできると経営状況のチェックは簡単ですね。 月に1回、牧野が帳簿を見て「ここ、おかしくない?」とか「この数字、いつもの月と違うけど何かあったの?」とか聞いて、今後の対応を二人で話し合う、ということをしています。 月に1回は経営状況をチェックしてますか? TEORI WORKS OKINAWA 代表の宮城麻里江さんが登場するバックナンバーはこちら。▼ コロナの影響が出てきて麻里江さんが不安になった時(その1)▼ コロナの影響が出てきて麻里江さんが不安になった時(その2)▼ 麻里江さんが牧野に伴走を依頼する理由(その1)▼ 麻里江さんが牧野に伴走を依頼する理由(その2) TEORI WORKS OKINAWA の和装ブランド「宮城麻里江」の 「宮城麻里江 Exhibition in Ginza」はたくさんのファンの皆さまにご来場いただきました。8日(水)からは洋装ブランド「MARIKASI」で日本橋三越本店へ出展しています。▼「沖縄現代工芸展 開かれる沖縄の扉」期間:7月8日(水)〜21日(火) 10:00?19:00場所:日本橋三越本店 本館5F スペース#5

技術者社長、職人社長の悩み

技術者社長、職人社長の悩み

ここ数回にわたって社長さんの悩みで多い「現場に出続けるか、経営に専念するか」について書いてきました。 ・社長なんだから社長業が優先。・社長業は決めること。・とりあえず現場から抜けちゃえ。 といった内容でした。 とはいえ、社長の代わりがきかないというケースももちろんあります。それは、技術系や職人系の商売に多いようです。社長が自身が長年の経験で身につけた、自分の技術を活かして始めたような場合です。 こうしたケースでは、社長がカンバン技術者やカンバン職人であることが多く、現場からなかなか抜けることができません。 となると、社長業のほうはどうするのか。 信頼できる人にやってもらうのが一つの解決方法です。ホンダの本田宗一郎と藤沢武夫の関係が好例ですね。 でも「信頼できて経営をまかせらる人なんて、そんな簡単に見つかるわけないよ。見つけられてもウチのような中小・零細企業にはそれに見合うだけの給料なんて払えないから入社してくれないよ。」っていうのもわかります。 クライアントであるTEORI WORKS OKINAWA 代表の宮城麻里江さん。彼女は経営者でもあり、和装ブランド「宮城麻里江」の織物職人でもあり、洋装ブランド「MARIKASI」のデザイナーでもあるため、彼女がものづくりの現場から離れるわけにはいきません。 そこで彼女が出した答えが、経営のことはすべて信頼できる人に聞く。 「私は、和服であっても洋服であっても、自分の作った服を気に入ってくれる人に着てもらいたくて工房を立ち上げたけど、経営のことは全然わからない。自分がやりたい服作りに集中したいから、わからない経営のことで不安になったり、自分で勉強したりする時間はもったいない。だったら専門家の牧野さんに全部聞いて教えてもらったほうが早いし、安心だから。」 なので、彼女はわからないことはもちろん、迷ったとき、困った時、不安な時など経営に関することはすべて私に相談します。 わからないことなら、その場で答えられるものは答えますし、持ち帰って調べたりもします。 迷ったのなら、知識と経験から判断材料を提供し、アドバイスし、どうすべきか一緒に考えます。 困ったのなら、状況を詳しく聞いて、原因を探り出し、解決策を二人で話し合います。 不安になったのなら、「大丈夫!」「できるよ!」「なんとかなる!」と励まします。 だから、彼女は、ものづくりに安心して打ち込めるようです。 TEORI WORKS OKINAWA 代表の宮城麻里江さんが登場するバックナンバーはこちら。 ▼ 先行きが不安なときのアドバイス▼ 最悪の状況への備え▼ 社長がやるべき仕事 TEORI WORKS OKINAWA の和装ブランド「宮城麻里江」の 「宮城麻里江 Exhibition in Ginza」はたくさんのファンの皆さまにご来場いただき、昨日会期を満了しました。本日8日(水)からは洋装ブランド「MARIKASI」で日本橋三越本店へ出展します。本日は宮城麻里江 本人が店頭に立つ予定です。 ▼「沖縄現代工芸展 開かれる沖縄の扉」期間:7月8日(水)〜21日(火) 10:00〜19:00場所:日本橋三越本店 本館5F スペース#5

とりあえず抜けてみる

とりあえず抜けてみる

現場に出続けるか、経営に専念するか。社長なんだから社長業が優先。じゃぁ社長の仕事ってなんだ?それは、決めること。 前回はここまででした。 経営に専念するとしても、自分がやっていた現場の仕事はどうするんだ? ですよね。 もちろん対応はケースバイケース。主なものとして、一つは自分の代わりを育てる。いわゆる人材育成ですよね。 もう一方は、外部から調達する。つまり、採用です。 どっちも時間がかかるだろ!ですよね。 じゃぁ、とりあえず今すぐ現場から抜けてみませんか? 「オレがいなきゃ 現場が回らなねぇだろっ!」って思ってる社長さん多いです。 でも、社員さんはそう思っていないかも。社長さんが思っている以上に社員さんはちゃんと育っているのかもしれないですよ。

代わりにやってもらうからできる、でっかい仕事

代わりにやってもらうからできる、でっかい仕事

現場に出続けるか、経営に専念するか。社長なんだから社長業が優先。社長業は決めること。とりあえず現場から抜けちゃえ。 前回はここまででした。 現場から自分が抜けちゃったら会社が回らないよ、って思ってる社長さん、 会社は何のために人を雇いますか? 社長一人ではできない仕事を自分の代わりにやってもらうためじゃないですか? 自分の代わりにやってくれる人がいるから、ひとりではできない大きな仕事ができるんじゃないですか? だったら自分がいなくても会社がまわくるらい、ぜんぶ社員さんに任せちゃいましょうよ。 そして、社長の仕事である「決める」に集中する。 そうすれば、あなたの会社はどんどん強くなりますよ。

社長の仕事とは?

社長の仕事とは?

現場に出続けるか、経営に専念するか。社長なんだから社長業を優先。前回はここまででした。 じゃぁ、社長業ってなんだよ?ってなりますよね。 究極的にはひとこと。 決める。 トップの仕事は決めることです。今年の冒頭にも書きましたが、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが言っています。 「決めなきゃならないのは私だから。 私が決めるよりしょうがないんだから。 トップってのはそのためにいるんですよ。」 社長が結論を出さないと社員さんの仕事は前に進みません。 最終的に会社の全責任を追うのは社長です。社長が決めなければ会社は動かないのです。 決めるとなったら迷いますよね。でも、決めちゃうと気持ちが楽になりますよ。 その決断がよかったのか悪かったのかは、結果次第で決まります。良い結果が出れば、それは良い決断。悪い結果が出れば、それは悪い決断。決めた時点では良い・悪いはわかりません。 社長の仕事は決めること。決めましょう。