ブログ

社長の仕事とは?

社長の仕事とは?

現場に出続けるか、経営に専念するか。社長なんだから社長業を優先。前回はここまででした。 じゃぁ、社長業ってなんだよ?ってなりますよね。 究極的にはひとこと。 決める。 トップの仕事は決めることです。今年の冒頭にも書きましたが、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんが言っています。 「決めなきゃならないのは私だから。 私が決めるよりしょうがないんだから。 トップってのはそのためにいるんですよ。」 社長が結論を出さないと社員さんの仕事は前に進みません。 最終的に会社の全責任を追うのは社長です。社長が決めなければ会社は動かないのです。 決めるとなったら迷いますよね。でも、決めちゃうと気持ちが楽になりますよ。 その決断がよかったのか悪かったのかは、結果次第で決まります。良い結果が出れば、それは良い決断。悪い結果が出れば、それは悪い決断。決めた時点では良い・悪いはわかりません。 社長の仕事は決めること。決めましょう。

現場か、経営か。

現場か、経営か。

7月1日です。もう1年の半分が終わってしまいましたね。 現場に出続けるか、経営に専念するか。 こんな悩みを抱えている経営者さんいませんか?特に技術系や職人系の商売をしている社長さんに多いような気がします。 野村克也みたいにプレーイングマネージャーができるならそれに越したことはないですが、世の中そんな器用な人ばかりじゃありません。 それぞれの事情に応じて対応策も違います。 まず、現場と社長業、どちらを優先したほうがいいのでしょうか? 教科書的にいえば、社長なんだから社長業を優先したほうがいいでしょうね。 現場のことばかりしていて経営のことはほったらかし、って社長さん、意外と多いですよね。経営のこととなると考えることや悩むことばかりで面白くない。だから経営のことは後回しにして、現場の仕事してるほうが楽しい!って気持ちわかります。 でもね、社長業をほったらかしにしていると、会社ってどんどん勢いを失っていくんです。 他に興味が移ってしまって、会社に全然出てこなくなった社長。会社に来て社長室でただ座っていれば経営していると勘違いしている社長。 どちらも、実質的には社長業をほったらかしです。 こうした会社がその後どうなったかは、みなさんだいたい想像できますよね。

いつもどおりでいられる?

いつもどおりでいられる?

プロ野球が開幕し、無観客で試合を行っていますね。選手の声がよく聞こえます。何を言っているのかわかりませんが、おそらくヤジもあるんだろうと思います。でも、ピッチャーがモーションに入ったりセットすると、その声が止んで球場全体がシーンとなります。普段はスタンドの応援でかき消されているんですけど、選手としてはマナーなんですね。 プロ野球は開幕しましたが、夏の甲子園は中止になってしまいましたね。 甲子園には出場回数も多くて、どんどん勝ち進む、名前のよく知れた常連校というか強豪校が存在します。優秀な選手が集まり、厳しい練習を積んでいるわけですから強いですよね。でも、各県の予選を勝ち抜いてきた強いチームが集まっているわけです。ただ強いだけで勝ち進めるのでしょうか。 今は大学生となった次男はずっとサッカーをやっていて、中学校のとき、全日本ユース(U15)フットサルで全国大会に出たことがあります。2年生のときには県大会を優勝して九州大会へ進みましたが3位となってしまい、全国へのキップを逃しましたが、続く3年生のときにも県大会を連覇し、九州大会でも優勝を果たして全国へのキップを手にすることができました。 それまで県外で行われる試合にはついて行ったことがありませんでしたが、優勝した九州大会はちょうど福岡で行われた中小企業診断士の二次試験と重なり、試験前日に福岡入りした私は1試合だけ見に行くことができました。上級生がほとんどいなかったこの子たちは前年の3位のときとメンバーにほとんど変わりがなくすでに九州大会を経験済みでしたから、県大会までと同様にリラックスムード。「九州大会だぜ?」とちょっと緊張気味の私は、子どもたちが頼もしく見えたものです。 さて、迎えた全国大会。仕事は休みをもらい、海を超えて夫婦で張り切って応援に行きました。 会場に到着して、試合前のアップをしている子どもたちを見て唖然としました。いつもと様子が違ってガチガチなんです。なんと、子どもたちが全国へ出れるレベルにまで指導してきた顧問の先生までが! 初戦。ベンチから出てきたスターティングメンバーをみてさらにびっくり。なぜ、九州大会までのスタメンをいじる!?先生、どうしちゃったの!? 心配したとおり、初戦は浮足立っているところを見透かされたのか試合開始のホイッスルが吹かれた数秒後にあっさり失点したところから意気消沈。2試合目は勝って1勝1敗としたものの、2日目に行われた3試合目はこの大会の優勝チームとの対戦となってしまい、1勝2敗の成績で一次リーグ敗退という結果に終わりました。 このとき思ったんです。 よく言われることですが、精神面がいつもどおりの状態でないと、持っている力を出しきれない。 となると、いわゆる強豪校や伝統校っていうのは、たとえ大きな大会であっても心をいつもどおりの状態にするノウハウも蓄積されて受け継がれてきているんじゃないかと。 あなたの会社は、いつもどおりの状態で力を出し切れるチームになっていますか?

アツアツとキンキン

アツアツとキンキン

一昨日のTEORI WORKS OKINAWAでのセッションでは、帳簿の付け方でわからないところの質問を受けていました。彼女は簿記はわからないそうですが、儲かっているのかいないのか、その金額はいくらかなのかを毎月把握してもらうために、私が指導して開業当初からちゃんと帳簿をつけてもらっています。もちろん青色申告! 行政の中小企業支援機関と契約してアドバイザーの仕事をしていたと前回書きました。 行政機関の仕事ですから、税金が使われます。税金ですから予算化されて議会で可決されるときには、金額と使いみちが決められていますので、私たちアドバイザーの仕事も、ここまではやってもいいけどその他のことはダメ、などルールが決まっています。 でもそれだと、例えば、この事業者さんには商品開発だけでなく経営面もサポートしてあげたほうがいい、というときだってありますが、行政としてはそれ(経営面)はあなたやるべき仕事ではありません、という事になってしまいます。 私としては「どっちもできるし、その事業者さんにはどっちも必要なのにっ!」ってなっちゃいますが、行政の施策としては致し方のないことでしょう。 また、一緒にその機関で働く先輩アドバイザーの方からは「牧野さんは、事業者さんに感情移入しすぎ」と言われました。私としては、えっ?感情移入しちゃダメなの? 要はバランスということなのでしょうが、冷静に客観的にならなければならいときは当然必要ですが、事業者さんが実現したいことに向かって情熱を傾けているときに、それを支える人もグッと熱く燃えちゃうのが自然じゃないですか? その気持を抑える必要なんてないでしょう?むしろ抑えちゃダメでしょう? 経営者さんを支える仕事する人は、一緒になって燃える人じゃなきゃダメ、が私の持論です。 ただし、もう一つ。 それは、たとえ熱くなっていても、いつでも冷静にそして客観的になれる人。 アツアツとキンキンの同居。 飲み物の自動販売機みたいな人。

イチローの常に人に笑われてきた悔しい歴史

イチローの常に人に笑われてきた悔しい歴史

このブログで何度も登場した、お客さんの宮城麻里江さん。彼女の工房 TEORI WORKS OKINAWA が展開する南風原花織・琉球絣の洋装ブランド MARIKASI が、ついに、初めて沖縄県外へ出展します! 働く大人の女性にぜひ着てほしいブランドです。 沖縄現代工芸展2020『開かれる沖縄の扉』日本橋三越本店 本館5階 スペース#57月8日(水)〜21日(火)初日は本人も店頭に立つ予定です。 イチロー選手の偉大な記録、ピート・ローズ超えの日米通算4257安打。達成したときの記者会見から一部を抜粋します。 「僕は子供の頃から人に笑われてきたことを常に達成してきているという自負はあるので、例えば小学生の頃に毎日野球を練習して、近所の人から『あいつプロ野球選手にでもなるのか』っていつも笑われてた。だけど、悔しい思いもしましたけど、でもプロ野球選手になった。何年かやって、日本で首位打者も獲って、アメリカに行く時も『首位打者になってみたい』。そんな時も笑われた。でも、それも2回達成したりとか、常に人に笑われてきた悔しい歴史が僕の中にはあるので、これからもそれをクリアしていきたいという思いはもちろんあります」 どうしてこの一節を持ち出したのかって?それは、冒頭でご紹介した MARIKASI も最初は笑われたというか、相手にされなかったから。 いまから4年前、織物の職人として三年間の研修を終えた彼女から相談を受けて「南風原花織、琉球絣を使った洋服のブランドを立ち上げよう」ということになりました。ところが、当時、私の周囲の専門家の人たちからは、 「そういうの、よくあるパターンだよね」とか、「そんな価格の服、買う人いると思う?」 といった冷めた反応をいただきました。お義母さんの工房で働き始めたばかりの彼女はなかなかブランドの立ち上げに時間を割けず、遅々として進まない状況に 「もう、彼女の支援は止めなさい」 とまで言われたことがあります。 それでもめげずに二人でコツコツと少しずつ取り組み、2年後にはとうとうデビューを果たし、沖縄県内でも目利きのバイヤーが揃うプラザハウスさんで定期的に催事を開かせていただけるようになりました。そしてさらに2年後、ついに県外初、東京での催事です。 「常設店も持たずに催事でしか販売してないくせに、たった1回だけ日本橋三越の催事に出展できたからって浮かれるなよ」と言われるかもしれません。 とはいえ4年前、牧野の周りの中小企業支援の専門家と言われる人たちの中で、MARIKASI がここまで来れると思ってくれた人は誰もいなかったんですよ。 二人でもっと高い目標をクリアしていきますからね。