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在庫、ダブついてませんか?

在庫、ダブついてませんか?

小売、飲食、卸売、製造など、在庫を持たなければならない事業はたくさんありますね。サービス業でさえ、在庫を必要とするケースもあります。商売にとって在庫はつきものと言えますね。 とはいえ、在庫を持つとそれだけ運転資金が増すため、できるだけ少なくしておきたいものです。しかしながら、欠品して販売機会を逃すのを避けるため、在庫はついつい多めに持ってしまっているのではないでしょうか。 在庫を何ヶ月分(何日分)持っているのかご存知ですか?それを知ることができるのが「棚卸資産回転期間」といって、在庫が滞留している期間を表しています。 棚卸資産回転期間(月) = 棚卸資産 ÷ (年間売上高 ÷ 12) 例えば、計算結果が1.5となった場合、平均して1ヶ月半分の在庫を持って事業を行っているということになります。 ただ、棚卸資産は原価ですから、対応する分母は売上原価が適切ともいえます。 棚卸資産回転期間(月) = 棚卸資産 ÷ (年間売上原価 ÷ 12) 計算結果が1未満の場合は、日数を計算したほうがいいでしょうから、上記の式の12を365にしてやれば、在庫が滞留している日数が求められます。 さあ、ご自分の事業の在庫、チェックしてみましょう。

お金がうまく回ってるかチェックする

お金がうまく回ってるかチェックする

こんにちは。社長向けの相談を専門にしています、経営の専門家 伴走舎・牧野です。 資金繰りがいつもパツパツだなぁ、と感じているならココをチェックしてみてください。 「売上債権回転期間」と「買入債務回転期間」。 「売上債権回転期間」は売掛金・受取手形といった債権がどれくらいの期間で回収されているか、というおおよその期間がわかります。 「買入債務回転期間」は買掛金や支払手形といった債務を支払うのにどれくらいの時間的余裕があるのか、がわかります。 売上債権回転期間 < 買入債務回転期間 ならば、余裕はあるでしょうが、これがほぼイコールに近づいてくると資金繰りがパツパツになってきて、逆転すると支払日前はいつも金策に追われているのではないでしょうか。 では、計算方法です。 売上債権回転期間(日) = (売掛金 + 受取手形) ÷ 1日あたり平均売上高 = (売掛金 + 受取手形) ÷ (年間売上高 ÷ 365) 買入債務回転期間(日) = (買掛金 + 支払手形) ÷ 1日あたり平均仕入高 = (買掛金 + 支払手形) ÷ (当期商品仕入高 ÷ 365) 決算書を取り出して計算してみてはいかがですか? 実際の数字を見てみると「売り上げてから現金化するまでにこんなに日数がかかってるのかぁ」とか、「仕入れてからこんなに短い期間で支払っていたの?」とか驚くこともあるかもしれません。自分の感覚でしかなかったものを実際の数字で確認してみることは大切です。

会社の秘密=会社の資産

会社の秘密=会社の資産

こんにちは。社長さん向けの相談をお受けしている経営の専門家、伴走舎 牧野です。 会社の強みとなる目に見えない資産(=知的な資産)として「ブランド」について説明してきましたが、今回は「営業秘密」です。 「営業秘密」の厳密な定義は難しいので、会社としては隠しておきたい重要な情報で、部外者に見られたらすぐに活用されてしまうもの、ぐらいに考えておいていいでしょう。 特許を取得しようとすると、申請段階で特許の内容が公開されてしまいますので、あえて特許を取得せずに社内の極秘事項にしてある製造方法などはまさに営業秘密ですね。会社にとってはかけがえのない資産です。 レストラン・飲食店のレシピ、老舗の秘伝のタレの作り方、なんてまさにそう。ほんとうなのかどうか知りませんが、コカ・コーラのレシピは社内でも数人しか知らないなんて言われてますね。 ビッグデータの重要性が注目されていますが、社内に蓄積されたデータもそうした営業秘密に入るでしょう。最近では中古品に対する消費者の抵抗感がなくなり、市場規模が大きくなってきていますが、そうした中古品業者さんは売り物の商品となる仕入れ(=買い取り品)の確保が大切で、そのためには査定が命ともいえるようです。自社の買取金額の実績データは、買い取りの精度を高めるためにとても重要であると同時に、ライバル社に対しては秘密でしょうね。 あなたの会社にはどんな強みとなるヒミツがありますか?

足の短いものは足の短いお金で。

足の短いものは足の短いお金で。

こんにちは。社長の相談相手を仕事にしています、経営の専門家、伴走舎の牧野です。 会社の健康状態チェック3つの観点の「1.安全性」について、3つ目の「短期の安全性」についてです。 長期の安全性は、足の長い買い物を足の長いお金で買っているかどうかをチェックするものだと説明しました。短期の安全性は、足の短い支払いにどれだけ足の短いお金で準備しているかチェックするものになります。足の短い支払い(短期的な支払い義務)が滞ると、倒産の可能性もあるからです。 足の短い支払いとは、貸借対照表の右上、流動負債のことです。買掛金や未払いの費用、短期の借入金などですね。これらは支払い期限が早く(1年以内)やってきます。なので、現金や現金化しやすいものでいつでも支払えるように準備できていることが安全性に繋がります。 そのための指標が流動比率です。 流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100 200%以上が理想といわれていますが、100%以上は必要です。 支払能力をもっと厳格に見ようとするのが当座比率です。 当座比率  = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100 ※当座資産=現金・預金+受取手形+売掛金+有価証券 つまり棚卸資産(在庫)は売れなければ現金化できないので、それは除いて考えましょう、というのが当座比率です。 当座比率は100%以上が望まれます。 当座比率と流動比率の差が大きい場合(当座比率が悪くて、流動比率が良い)、在庫の過剰が原因と考えられますので、将来の資金繰りを悪化させる可能性が指摘されます。 さぁ、決算書を出してチェックしてみましょう。

ブランドの要素とブランドの資産価値

ブランドの要素とブランドの資産価値

こんにちは。社長の相談相手・経営の専門家、伴走舎の牧野です。 会社にとって強みとなる目に見えない資産=知的資産のうちブランドを取り上げ、以前はブランドの機能を取り上げました。 今回は、ブランドにはどんな要素があるのかということと、ブランドの資産価値についてご説明します。 ブランディングの手段としての言語的なあるいは視覚的な情報コードがブランドの要素です。例えば、 ・ブランドのネーム ・ロゴ ・キャラクター ・ジングル(CMで用いられる歌) ・パッケージといったものです。みなさんも目や耳にしますからわかりやすいですよね。 一方のブランドの資産ですが、(1)ブランド知名度、(2)ブランドロイヤルティ、(3)知覚品質、(4)ブランド連想といったものがありますが、「言われてみれば、ブランドにはこんな価値があるよね」というものばかりです。 (1) ブランド知名度もうそのままです。ブランドを尋ねられたとき、そのブランドを知っているかどうか、ということです。知名度が高いということは、そのブランドにとって資産だからです。でも、高い知名度のブランドを作り上げるのは、費用と時間がかかりますよね。 (2) ブランドロイヤルティ消費者のブランドに対する忠誠心のことです。ある特定のブランドに愛着を持っている方、いらっしゃいますよね。服ならこのブランドだけ、とか。こうした忠誠心の強い消費者は、そのブランドにとって貴重な資産です。 (3) 知覚品質そのブランドに織り込まれた品質です。ブランドに対する信頼といってもいいでしょうか。「このブランドだったら間違いない」といった感じの。「Made in Japan」に対する品質面でのイメージを思い浮かべてもらえばわかるでしょうか。ブランドに対する信頼感ですから、かなり重要です。 (4) ブランド連想消費者はブランドと何かを結びつけています。結びついているものがプラスのイメージのものであれば、そのブランド価値は高いものになります。リーバイスといえばジーンズ、ソフトバンクといえば孫正義さん、みたいな感じです。経営者もブランド連想の一つです。ソフトバンクから孫さんを連想する人にとっては、孫さんのイメージがいいものであればソフトバンクに対するイメージもいいものとなります。 自社のブランドをお持ちの方は、こうした観点で自分のブランドをチェックしてみてはいかがでしょうか。 ブランドの機能